2011 Fiscal Year Annual Research Report
日本的特殊性を考慮したオンライン教育学の構築-日本人向け独習用独語オンライン講座
Project/Area Number |
20320086
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
里村 和秋 成蹊大学, 法学部, 教授 (00270801)
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Keywords | ドイツ語 / オンライン教育 / 語学講座 / Moodle / 遠隔教育 / ブレンディド・ラーニング / インターネット / ドイツ語教育 |
Research Abstract |
本プロジェクトでは、日本における有効性の観点から、日本人のための「外国語としてのドイツ語(DaF)」のオンライン語学コース案を作り上げることが目的である。この語学コースは、学習過程で常に実施される「評価」を通して吟味され最適化されるが、最終目的は、ヨーロッパ及びアメリカでの学習理論をめぐる最新の潮流を視野に入れながら、日本の外国語学習者の要望や必要性に対して最適化される、外国語教育の分野における自律学習のためのオンライン教育学を構築することである。ここでこのオンライン教育学は単にドイツ語学習者だけではなく、他の言語の学習者にも有効なものとなる。プロジェクトの最後の年度には、内容的にも技術的にもオンライン講座を完成させることを目的とした。学生と共にオンライン講座を評価し、他大学の学生が利用できるようにコースを準備し、国内のみならず海外でも知名度を上げることを試みた。2011年4月以来、このドイツ語オンライン講座はすべての学生が利用できるようにした。(http://online-deutsch.manabu3.com/)第1課は、現在ゲストとして誰もが試用できる設定となっており、パスワードは必要ない。学生にさらに継続してこの講座を受講させたい教員には、もちろん無料でパスワードが配布される。プロジェクトの主な内容は、おおよそ科研費の申請時の内容に従って実行された。学生の協力のもとでこのオンライン講座の評価を行い、量的な制約からその評価のすべて活用できなかったが、その多くをシステムにフィードバックさせた。さらに国内外でこの講座の知名度を上げるために、東京とリスボンでこのオンライン講座に関する講演を行った。さらに、私たちは、Twitterのアカウント(@OnlineDeutsch)を作成し、それを使って講座の運営における問題点などを探った。オンライン講座に対する批判的なコメントも多く寄せられ、オンライン教材のみでの学習については、教員、学生ともに過大評価している部分があることを認識した。そのためオンライン講座は、Blended-Learningの授業形態に組み込むことが最善で、そのための教科書の作成などに工夫する必要があることが明らかになった。
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Research Products
(6 results)