2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20320097
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Research Institution | Nagasaki Junshin Catholic University |
Principal Investigator |
宮坂 正英 長崎純心大学, 人文学部, 教授 (00269101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久留島 浩 国立歴史民俗博物館, 研究部, 教授 (30161772)
青山 宏夫 国立歴史民俗博物館, 研究部, 教授 (00167222)
日高 薫 国立歴史民俗博物館, 研究部, 教授 (80230944)
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Keywords | シーボルト / シーボルト・コレクション / 日欧文化交渉史 / ブランデンシュタイン |
Research Abstract |
本研究の最終年度に当たり、下記の研究調査並びに報告を行った。 (1)調査・撮影:対象資料の所蔵先であるフォン・ブランデンシュタイン家、ミュンヘン国立民族博物館ならびに関連資料の所蔵先であるルール大学ボッフムならびにベルリン国立図書館で資料調査を継続し、未収録の重要資料の高画質撮影を実施した。特にベルリン国立図書館においては長年未調査であった江戸参府日記原本2冊の調査・撮影を行うことができたことは大きな収穫であった。また、ルール大学においては、同大学所蔵のシーボルト関係文書のうち、未収録の文書を抽出して高画質撮影をおこなった。さらに、フォン・ブランデンシュタイン家においては、マイクロフィルムに未収録の文書資料ならびに新たに発見された資料を中心に高画質撮影を実施し、ミュンヘン国立民族学博物館においては昨年度に引き続きシーボルト収集の漆器コレクションの悉皆調査ならびに高画質撮影を実施した。また、本研究の最終的な課題の一つであったシーボルトの日本展示の復元に関し、ミュンヘン国立民族博物館が所蔵するリストをもとにコレクションの収蔵番号の1番から50番までを抽出し、シーボルトの日本紹介がどのように行われた試行的に復元作業を行い、高画質撮影をおこなった。この結果、シーボルトのヨーロッパにおける日本紹介が従来の文化、芸術を基軸とするものと全く異なり、日本の産業、日本人の生業を中心に紹介しようとしていたことが判明した。 (2)報告・公開:研究調査の成果を一般市民に還元することを目的に平成23年12月に長崎歴史文化博物館において研成果報告会「まぼろしのシーボルト日本博物館を追って」を開催した。 (3)ータベースの作成:撮影画像ならびに調査データをもとに画像つきデータ・ベースの作成を開始した。将来的には完成したデータベースは国立歴史民俗博物館において公開される予定である
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Research Products
(3 results)