2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20320099
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
趙 景達 千葉大学, 文学部, 教授 (70188499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 博信 千葉大学, 文学部, 教授 (60134342)
久留島 浩 千葉大学, 国立歴史民俗博物館, 教授 (30161772)
須田 努 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 教授 (70468841)
愼 蒼宇 都留文科大学, 文学部, 非常勤講師 (80468222)
檜皮 瑞樹 早稲田大学, 付属研究所, 助手 (00454124)
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Keywords | 日本近世史 / 幕藩体制 / 異邦人 / 近代 / 差別 / 在日 / 改名 / 陶磁器 |
Research Abstract |
当該年も引き続き鹿児島県美山町(旧苗代川)の調査を行った。郷土史家から史料提供を受け、その史料目録の作成を行った。また、部分的にその解読作業も行った。史料の入手経路ついてもレクチャーを受けた。そして、引き続き現地の方から聞き取り調査を行い、交流を深めた。苗代川側の歴史的な人間関係などがさらによく理解できるようになった。さらに、苗代川から鹿屋に移住した朝鮮人についても引き続き調査を行い、調査を行い、戦前の事情に詳しい古老からも鹿屋の歴史や人間模様について事情を聴取した。 苗代川の歴史、とりわけ近代の歴史は悲惨なものとして記憶されており、幾人かの方から記憶の伝承について聞き取り調査ができたことは大きな成果であった。鹿児島の中で苗代川の歴史は得意なものだけに、住民の心性には何か陰影がある。しかしこうした展を研究成果として盛り込むことには、若干の問題もあるため、注意深く調査した。その上で、苗代川の住民の学歴が高いことが確認されたが、これは住民の歴史が差別と表裏の関係にあったことと関連しており、この村を出て行った方たちからの聞き取りも重要になってくるように思われる。 研究会としては、入手した史料に基づき数度開き、各自の研究状況についての確認も行った。研究参加者は、研究分担に基づき、前年度から引き続いて資料調査を行っており、図書館での調査と古図書の購入などを日常的に行っている。以上の成果によって、最終年度の仮題も見えてきた。
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Research Products
(8 results)