2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20330009
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
最上 敏樹 International Christian University, 教養学部, 教授 (70138155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吾郷 眞一 九州大学, 大学院・法学研究院, 教授 (50114202)
坂元 茂樹 神戸大学, 大学院・法学研究科, 教授 (20117576)
酒井 啓旦 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (80252807)
中谷 和弘 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (60164216)
児矢野 マリ 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90212753)
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Keywords | 国際法学 / 国際機構論 / 公法学 / 政治学 |
Research Abstract |
5月に桐山孝信、中谷和弘両名を報告者として、また7月に山形英郎、小寺彰(連携研究者)、清水奈名子を報告者として研究会を開催し、8月にはアジア国際法学会第2回大会の際にほぼ全員が一堂に会しで研究会内部および海外からの参加者との研究交流を深めた。桐山報告は「先住民族の知的財産権について」と題し、同問題についての認識を深める上で有用であった。また中田に報告は「外資規制および政府系ファンドに関する一考察」と題し、複雑な資金の流動を明晰に解き明かした。山形報告は「住民保護責任の展開」と題してイラク戦争等の具体例に即して問題の枠組みを設定した。小寺報告は「法的観点から見た保護責任」と題して国際法全般からの位置づけを行なった。また清水報告は「保護する責任と国連体制」と題し、国連法の枠内でどのように位置づけられるかを明確化した。 8月に行われたアジア国際法学会第2回大会では、最上敏樹が全体会合で「国際法学におけるアジアの挑戦」をテーマに報告したほか、吾郷眞一がモデレーターとなって「国際法学における立憲主義と機能主義」と題する部会を開催、最上も海外からの報告者に混じって報告を行い、本研究会のテーマについて相互に識見を深めることに大いに有用であった。 9月以降は、主要メンバーの海外調査などが重なったこともあり、メンバー有志で小規模な研究会合をするにとどめ、それまでの成果を踏まえて各自で執筆等に集中した。すでにこれまでの段階で、国際法学における立憲主義とは何を意味し、どのように機能しているか、また機能主義とは何を意味し、どのように機能しているか、また二つの主義がどのように交錯し、国際法世界を豊穣化あるいは複雑化しているかにつき、参加者の中で相当に共通理解が深められている。最終年次に向けて、研究基盤はほぼ概成されたと考えている。 なお代表者の最上は21年11月に欧州(ハーグ等)に、22年3月に米国に調査に赴き、国際裁判の現状ならびに国際学会の最新の活動について大いに知見を広げた。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article]2010
Author(s)
中谷和弘
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Journal Title
Restrictions on Foreign Investment in the Energy Sector for National Security Reasons : the Case of Japan, in Property and the Law in Energy and National Resources (Aileen MacHarg et al (eds.))(Oxford University Press)
Pages: 15(311-325)
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[Journal Article]2009
Author(s)
最上敏樹
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Journal Title
「普遍的管轄権論序説-錯綜と革新の構造」、『国際立法の最前線』(坂元茂樹編)(有信堂)
Pages: 26(3-28)
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[Journal Article]2009
Author(s)
坂元茂樹
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Journal Title
「条約実施機関の解釈権能―自由権規約2条1項の解釈をめぐって」『国際立法の最前線』(坂元茂樹編)(有信堂)
Pages: 27(137-163)
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[Journal Article]2009
Author(s)
吾郷眞一
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Journal Title
Corporate social responsibility and its implication for public international law, in Public Interest Rules of International Law : Towards Effective Implementation (T.Komori, K.Wellens,(eds.))(Ashgate)
Pages: 18(409-426)
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[Journal Article]2009
Author(s)
児矢野マリ
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Journal Title
Effective Implementation of International Agreements : Learning Lessons from the Danube Delta Conflict, in Public Interest Rules of International Law : Towards Effective Implementation (T.Komori, K.Wellens (eds.))(Ashgate)
Pages: 33(259-291)
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[Journal Article]2009
Author(s)
中川淳司
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Journal Title
Competitive Regionalism through Bilateral and Regional Rule-Making : Standard Setting and Locking-in, Competitive Regionalism : FTA Diffusion in the Pacific Rim (Mireya Solis, Barbara Stallings and Saori N.Katada eds.,)(Palgrave MacMillan)
Pages: 20(74-93)
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