2008 Fiscal Year Annual Research Report
人間、国民、市民-市民社会、ナショナリズム、グローバリズムと新しい政治理論
Project/Area Number |
20330029
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
岡本 仁宏 Kwansei Gakuin University, 法学部, 教授 (20169155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 眞 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (10171943)
古賀 敬太 大阪国際大学, 法政経学部, 教授 (90186643)
寺島 俊穂 関西大学, 法学部, 教授 (70155464)
杉田 敦 法政大学, 法学部, 教授 (30154470)
荒木 勝 岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (70126829)
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Keywords | 市民 / 国民 / 市民社会 / ナショナリズム / グローバリズム / シティズンシップ / 政治主体 / 政治学 |
Research Abstract |
本研究課題は、変革期における新しい政治主体の可能性を探ることを目的としている。初年度は、研究合宿を2回、また政治思想学会での会合や日本政治学会でのセッションでの議論などの形で研究活動を行った。本研究自体は、4年間のプロジェクトであり、その初年度にあたる本年は、萌芽的な研究成果が出てきているということができる。 千葉は、平和の担い手に強い関心を示しつつ、9.11以後の新しい段階での平和の探究に対して、日本の平和憲法や和や共生などという概念を手掛かりにした議論を展開した。また木部は一貫して、平等及び福祉国家の問題に関心を持ち、それらの担い手の問題にも議論を展開している。他方、寺島や岡本は、市民運動、NPOの運動などが、都市や市民社会、さらにはネーションなどにどのような形で構成的に関わっているのか、またその可能性を探求し展開している。杉田は特に活発な研究活動を展開し、その成果は、著書としても公刊された。菊池は、共同体論を丹念に追求し、サンデルの主著の翻訳を記念したシンポジウムでの発表も重要な成果である。荒木は、古代政治思想からアプローチし、政治思想学会での報告を行った。その他にも学会の運営企画などを含め各メンバーが多面的な成果をあげている。 また、同時に多くのメンバーが、政治主体概念と関連をもつ「シティズンシップ」に対して強い関心を持っており、合宿においては、ゲストとして大澤真幸、岡部一彦を迎え、この概念に対して、歴史的に、また現代の多様な諸側面からのアプローチを持った研究発表がなされた。
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Research Products
(33 results)