2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20330041
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉田 あつし 筑波大学, システム情報系, 教授 (60240272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村澤 康友 大阪府立大学, 経済学部, 教授 (00314287)
原田 信行 筑波大学, システム情報系, 准教授 (70375426)
西本 真弓 阪南大学, 経済学部, 准教授 (00388604)
鹿野 繁樹 大阪府立大学, 経済学部, 准教授 (80382232)
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Keywords | 経済統計学 / 経済政策 / 財政学 |
Research Abstract |
平成22年度は、以下の3つの課題について研究を進めた。 (1)東京都における私立中学間の入試日程に関する競争の分析 2月1日以降入試を行うという協定がある東京都と隣接地域に立地する私立中学校間で、入試日程、入試回数をめぐってどのような競争が行われているのかを検証した。この問題は、ホテリングの立地選択理論の実証的応用だと考えられる。その結果、地理的・入学に必要な学力的に近接している私立中の入試が同日に行われる傾向が強いことが明らかになった。社会厚生を高めるためには、何らかの規制が必要であることを示唆している。 (2)教育効果分析における計量経済手法の包括的サーベイと開発 プログラム評価手法としてよく用いられるregression discontinuity designsとdifference-in-differencesとを組み合わせることによって、より無作為割当実験に近い状況を作ることができることを示し、東京23区の地価データを用いて、学校の質が地価に与える影響の分析に応用した。その結果、学校の質は地価に統計的に有意な影響を及ぼしていないことが分かった。 (3)筑波大学におけるデータ収集と分析 筑波大学のある大学院修士課程について、入学時の学力及びその他の入学時情報を利用し、入学時の成績、選択科目が卒業時点の成績に影響を与えているかどうかを検証した。入学時点の総合成績は、卒業時点の成績に統計的に有意に影響を与えていなかった。入学時点の成績は十分にばらついているので、入学後の努力が卒業時の成績に結び付いている、と思われる。
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Research Products
(3 results)