2009 Fiscal Year Annual Research Report
労務管理の生成と終焉に関する総合的歴史研究:「職業世界」との相互関係を中心に
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20330071
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野塚 知二 The University of Tokyo, 大学院・経済学研究科, 教授 (40194609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 克洋 中央大学, 商学部, 教授 (40178968)
関口 定一 中央大学, 商学部, 教授 (20138613)
ウ ジョンウォン 埼玉大学, 経済学部, 教授 (50312913)
木下 順 國學院大学, 経済学部, 教授 (60146743)
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Keywords | 労務管理 / 職業世界 / 入職過程 / 徒弟制度 / 公共性 / 技術革新 / 管理革新 / 企業内身分 |
Research Abstract |
本研究は近現代社会において労務管理が生成し成立してきた条件を解明することを目的とし、平成21年度には以下の成果を得た。 1.個々の対象事例に即して労務管理現象に関係する諸要素を洗い出し、それらの一覧表・相関図を作成して、具体的な「職業世界」を再構成した。そこには、昇進・昇格、命令系統と権限関係など、およそいかなる職業世界にもある普遍的な要素と、戦争や技術革新などの一時的な外生要因とが作用しているが、そうした外生要因によって普遍的要素がいかに変容するか、変容にも関わらず、労務管理現象に作用し続ける普遍性の根拠はどこにあるかなどの新たな問題点が確認された。 2.「職業世界」と労務管理の相互関係を、労務管理の能動性によって「職業世界」のいかなる要素が企業から排除され、逆に管理行為は「職業世界」によっていかに制約されているのかに留意しながら、分析した。 3.上述の作業で再構成された「職業世界」は、それを形成し、そこに生きた当事者(たとえば職人)たちによって自覚的に認識されていた面、自覚的に認識されてはいないが環境変化や外的な要素との接触によって意識された面、およそ自覚も意識もされていなかった面の三層から成っており、同様に、管理者とその対象としての「職業世界」の関係にも自覚・意識の程度に応じて三層を検出しえた。この三層間の関係、殊に無自覚・無意識の基層がいかに意識・自覚された層での判断や認識を規定してるのかといった問題も発見された。 4.上記1および2の中間的な成果は社会政策学会第118回大会に、「世紀転換期英米企業の組織・管理改革とその人的基盤-熟練工、職長、技術者のキャリアに注目して-」とのテーマでパネルとして発表し、関連分野の研究者多数から助言を得た。
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Research Products
(23 results)