2010 Fiscal Year Annual Research Report
デジタル技術の発展をふまえたプラットフォームビジネス論の新展開
Project/Area Number |
20330087
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
根来 龍之 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (70189364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國領 二郎 慶応義塾大学, 総合政策学部, 教授 (00255580)
森田 正隆 明治学院大学, 経済学部, 准教授 (70339604)
木村 誠 長野大学, 企業情報学部, 准教授 (40367420)
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Keywords | 経営学 / 経営情報 / 経営管理 / プラットフォームビジネス / コンテンツビジネス / 差別化システム / ビジネスシステム / ビジネスモデル |
Research Abstract |
本年度は、プラットフォームビジネス・サービスについて、理論追求と事例研究の双方について成果を発表した。前者については、「創発」に着目した理論を一歩進めた。この成果は、國領「創発のプラットフォーム」として発表した。理論研究においては、プラットフォームビジネスについての定義の確立を図っており、現時点での定義は、「各種の補完製品・サービスや補完コンテンツとあわさって顧客の求める機能を実現する基盤になり、プレイヤーグループ間の意識的相互作用の場となる製品やサービス」というものである。後者について、上記定義に基づいて、ソフトウェアビジネス、ゲームビジネス、ネットプロモーションについて研究成果を発表した。ソフトウェアビジネスについてはデータベースソフト(根来・佐々木「プラットフォーム・ソフトウェア市場への新規参入の成功要因」、ゲームビジネスについてはカードゲーム(木村「ブシロード製トレーディングカードゲーム」)、ネットプロモーションについては化粧品の顧客とのSNSを使ったコミュニケーション(森田「SNSを活用したマーケティング・コミュニケーション:資生堂アクアレーベル」)に関する事例研究を発表した。 文献研究については成果を発表するにはいたらなかったが、研究会等で着実に前進をはかった。 なお、プラットフォームビジネスに関連する視点から、CIO役割や情報システムと競争優位に関する研究成果も発表した。ここでの成果は、情報システム構築論と経営戦略の基本的思考法の違いを明らかにしたこと、情報システムを「仕組」の一部として捉えて競争優位との関係を論じたことである。ここで、仕組とは、「資源と活動からなる、ビジネスシステムの部分システム」である。
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Research Products
(8 results)