2009 Fiscal Year Annual Research Report
技術受容モデルに基づくネットワーク外部性を有する新製品の普及研究
Project/Area Number |
20330093
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
川上 智子 Kansai University, 商学部, 教授 (10330169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸谷 和広 関西大学, 商学部, 准教授 (40330170)
竹村 正明 明治大学, 商学部, 准教授 (30252381)
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Keywords | 技術受容モデル / ネットワーク外部性 / 新製品 / 普及 / ロコミ |
Research Abstract |
本研究は,技術受容モデルを応用し,ネットワーク外部性を有する新製品の普及に関する概念モデルの構築と実証研究を行なうものである。 2年目である2009年度は,2009年2~3月に行った質問票調査のデータを分析し,2009年5月に日本商業学会全国研究大会,6月にINFORMS Marketing Science,2010年2月にAmerican Marketing Association(AMA)で学会発表を行った。またKAMS国際会議およびJournal of Product Innovation Managementへの投稿論文を完成させた。 2010年3月には第2回目の質問票調査を実施し,前年と同様のスマートフォン,ブルーレイDVDに加え,新たな製品カテゴリーとして電子書籍リーダーを追加し,計3製品に関する消費者データを収集した。対象製品を変更したのは,家庭用ゲーム機の普及率が高まった結果,普及研究としては電子書籍リーダーがより適切と判断したためである。昨年の調査時には普及率がわずか5%程度であったスマートフォンはこの1年で急速に普及し始め,ブルーレイDVDもオリンピック需要期を迎えて普及率が高まった。以上の理由から,上記の3製品を対象とした。 概念モデルに関しては,昨年度の調査結果に基づいてクチコミに関する変数を精緻化し,パーソナル・クチコミとバーチャル・クチコミの概念を明確に分けた。ネットワーク外部性についても,ローカルな採用率とネット上の採用率に関する認知を識別しモデルの改良を試みている。昨年度から導入しているブランドに関する概念も再検討し,ブランドがクチコミや外部性との関連についても新たな仮説を構築した。 以上のように,2009年度には国内外の学会で研究成果を報告し,得られたコメントに基づいてモデルを改善し,時系列調査の第2回目を計画通り実施することができた。
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Research Products
(4 results)