2008 Fiscal Year Annual Research Report
メトロポリスからの外部性と創造性:千葉エリアからみる中心・周縁のシステム変容へ
Project/Area Number |
20330100
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
尾形 隆彰 Chiba University, 文学部, 教授 (80125913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬塚 先 千葉大学, 文学部, 教授 (70009752)
中澤 秀雄 千葉大学, 文学部, 准教授 (20326523)
桜井 厚 立教大学, 社会学部, 教授 (80153948)
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Keywords | 千葉エリア / 分極化のフロント / ポスト開発 / 風景の記意 / ストーリー型観光 / 半周辺 / GPSデータの地図 |
Research Abstract |
千葉エリアは、東京圏の「分極化のフロント」としての周辺性をもつ一方で、農漁業や工業地帯、観光資源など一通りの産業セットを有していることから、脱成長社会・脱東京中心社会に向けた新たな市民活動・起業モデルが叢生している。情報の集積点であるメトロポリスとの地域的近さ、ネットワークの容易さにより「ポスト開発」モデルを提起するポテンシャルを持つ。 そこで初年度には、余暇観光・生活関連分野や情報分野において簇生しつつある市民活動や、それと関わって展開される自治体政策についてのパイロット的な現地調査を行った。具体的には、犬塚を中心として情報化や市民活動の先進自治体である浦安市を、桜井を中心として高度成長期の地付層と来住者層の「風景の記憶」が累積していると考えられる千葉市稲毛区および浦安市を、初年度の調査地域とした。それ以外にも、新しいタイプのストーリー志向型観光の事例として稲毛地区のレジャーや鴨川の棚田オーナー制度を視察した。 一方、千葉エリアの空間的展開についての見通しをつけるための統計分析作業を、中澤を中心として行った。千葉エリアの「半周辺」性と創造性の全体像を描き出すために、GIS(地理情報システム)を使い、国勢調査データにもとづく基礎的な社会地図を作成し冊子にした。 以上の基礎的な作業・調査により、千葉エリアの中でも戦略的に重要と考えられる調査地点やテーマが明確化してきたので、2年目はこれらのテーマの肉付け作業を行い、3年目のサーベイに備えることになろう。
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Research Products
(2 results)