2008 Fiscal Year Annual Research Report
多元的福祉ガバナンスのもとでの福祉サービスの質の確保策に関する総合的研究
Project/Area Number |
20330119
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
平岡 公一 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (10181140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山井 理恵 明星大学, 人文学部, 准教授 (40320824)
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Keywords | 福祉マネジメント / 権利擁護 / 評価 |
Research Abstract |
1. 研究代表者、研究分担者のほか連携研究者5名(秋元美世、斉藤弥生、親保幸男、岡部耕典、志水田鶴子)の参加を得て、定期的に研究会を開催し、調査研究の実施計画の検討、研究結果についての討議を行った。 2. 研究代表者、研究分担者、連携研究者のそれぞれの専門に応じて、(1)法令に基づく規制と監査(2)第三者評価等の事業者単位のサービス評価制度(3)介護報酬等による経済的インセンティブ(4)消費者保護や消費者支援措置(5)ケアマメジメント(6)アドボカシー(7)当事者主体のサービス供給といった主要なサービスの質の確保策について分担して、文献・資料の収集と分析、制度改革、および政策・実践の展開の検討を行った。 3. 国際比較研究については、主として、文献・資料に基づく研究を行うともに、オーストラリアについて、サービスの質の確保策についての現地調査を行った。 4. 第三者評価制度については、全国の自治体の資料を収集・分析するとともに、熊本県・ 三重県について現地調査を実施した。また、独自のサービス評価を実施している神奈川県、障害者施設のネットワークづくりに取り組んでいる専門職へのヒアリング調査を行った。 5. 以上の研究から、(1)第三者評価等のサービス評価制度については、他の質の確保策との調整をはかり、援助実践の改善の取り組みとの結びつきを強める方向での体系的な見直しが必要であること、(2)分野・サービスにより異なる利用者・契約者・実践者等の関係を考慮した分析が必要であること、(3)既存のプログラムの質の維持と利用者のニーズに対応した新たなプログラムの開発の双方を重視する必要があることなどが明らかになった。
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