2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20330161
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
加野 芳正 Kagawa University, 教育学部, 教授 (00152827)
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Keywords | マナー教育 / マナー / 礼儀作法 / 教育思想 / 教育社会学 |
Research Abstract |
本研究は、この「マナー」の問題を教育学の立場から、以下の4つの視点から研究していくものである。1.人間形成におけるマナーの問題、2.型としてのマナー(礼儀作法)の変質と衰退、3.文明化、社交、権力、暴力とマナー、4.マナーの育成と形骸化に関する実証的研究。平成20年度は、2度の全体研究会を高松と京都で開催するとともに、2度の調査班研究会を東京で開催し、マナーをキーワードとしてどのような理論的研究が推進できるか、また、どのような調査研究が可能か検討した。理論的な研究については、研究代表者を含めて10名の研究者が、「マナー問題に関する教育社会学的研究」「羞恥のマナーから歓待のマナーへ」「「あいさつという魔法」「近代日本の学校における作法教授・礼法教育の展開」「「社交性の歴史学-近代におけるマナー問題」「社会的身体と生活世界の現代的変容」「マナー発生の根元的風景」「四つの交換関係とマナー-新自由主義からマナーの危機を守るために」「ネットマナー教育の陥穽」「学校現場におけるマナー教育の実践」など、それぞれのテーマを研究会で発表した。次年度以降も、継続的に発展させる予定である。調査研究については、小学生、大学生に対する予備的なアンケート調査を実施するとともに、大学生を対象とするアンケート調査を完成させた。この調査は平成21年6月〜7月にかけて実施する予定である。 また、全国の中学校・高等学校の校長を対象としたアンケート調査を実施する予定で、その内容を討議した。この調査については平成21年の秋に実施する予定にしている。また、マナーの言説研究を深めるために、マナーが求められている場面、ポスターなどを収集した。
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