2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20330161
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
加野 芳正 Kagawa University, 教育学部, 教授 (00152827)
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Keywords | マナー / マナー教育 / 礼儀作法 / 教育社会学 / 教育思想 / ルール / エチケット |
Research Abstract |
本研究は、「マナー」の問題を教育学の立場から、以下の4つの視点から研究していくものである。1.人間形成におけるマナーの問題、2.型としてのマナー(礼儀作法)の変質と衰退、3.文明化、社交、権力、暴力とマナー、4.マナー育成と形骸化に関する実証的研究。平成21年度は、マナーとちがってエチケットという言葉が戦後においては多用されていたことなども明らかにした。平成21年度は、日本教育学会大会(東京大学にて開催)前に、信州大学において第1回目の全体研究会を行い、また、22年2月に京都(立命館大学)において第2回目の全体研究会を行った。この2回の研究会を通じて、理論的な研究については、前年度に設定したテーマをさらに深めるという作業を行った。具体的には、「マナー問題に関する教育社会学的研究」「羞恥のマナーから歓喜のマナーへ」「あいさつという魔法」「近代日本の学校における作法教授・礼法教育の展開」「社交性の歴史学-近代におけるマナー問題」「社会的身体と生活世界の現代的変容」「マナー発生の根元的風景」」ネットマナー教育の陥穽」「学校現場におけるマナー教育の実践」等のテーマである。学生調査については、2500名を超えるサンプルを確保することができ、22年度の学会発表に向けてデータを整理した。ここでは、授業中に物を食べる、ガムをかむというような行動については、学生の半数以上が該当しないものの、私語や居眠り等、授業中に授業を受ける以外の行動をすることには、学生の半数以上が該当していること、バイトには絶対に遅れてはいけないが、授業に遅れることについては問題にしていないなどの様子がわかった。また、学校調査の質問紙についても詰めていった。
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Research Products
(3 results)