2011 Fiscal Year Annual Research Report
EUにおける能動型シティズンシップに関する比較研究
Project/Area Number |
20330171
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
近藤 孝弘 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (40242234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿内 真紀 鳥取大学, 教育センター, 准教授 (70324994)
久野 弘幸 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (30325302)
園山 大祐 大阪大学, 人間科学部, 准教授 (80315308)
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Keywords | 教育学 / 社会学 / 欧州連合 / シティズンシップ教育 / 政治教育 / 能動型シティズンシップ / 新規加盟国 / 国際労働力移動 |
Research Abstract |
本年度は研究計画に基づき,引き続き次の3点に取り組んだ。(1)シティズンシップ教育に関する教科書・教材等や,EUの教育政策に関する資料・データ・情報等を収集し,整理・分析すること。(2)EUと加盟国の政策実施過程および加盟各国におけるシティズンシップ教育の政策と実態について,現地の関係機関等での調査を含めて考察すること。(3)国内の欧州各国の教育についての研究者を招き,特に90年代以降の社会状況,政策および教育改革の動向等について専門的知識の提供を受け,現地調査を含めて考察すること。 具体的には,現地調査についてはラトヴィア,イギリスなどヨーロッパ7か国で補足調査を実施した。特に国内に先行研究の少ないラトヴィアでは,学校や大学等の教育機関でのインタビュー・資料収集等によってそのシティズンシップ教育を含む全般的な教育政策と実践について,他方,研究の蓄積の厚いイギリスでは移民・難民の動向と市民権教育の実態について最新の情報を収集し,今日の日本における日系人子弟の教育や国際結婚による子どもの教育の状況と比較考察を行った。 さらに国内研究会を3度開催し、研究の進捗報告・調整および研究成果出版物の構成の検討を行った。具体的には第1回研究会(4月)では出版計画の具体的構成および執筆者について検討した。第2回研究会(7月)では伊藤亜希子氏(山梨大学)を招きドイツの移民保護者の社会参加についてご報告いただき,専門的知識の提供を受けた。第3回研究会(12月)では研究成果の細部につき原稿を持ち寄って議論した。 なお連携研究者の佐久間孝正氏にはイギリス調査や国内の日系人子弟の教育について,澤野由紀子氏には北欧・東欧諸国に関する調査協力・参加およびEUの生涯教育政策の分析を依頼した。また坂本昭氏からはEUの教育政策の全体像を捉える上でのサポートをいただいた。
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