2010 Fiscal Year Annual Research Report
授業研究による算数教師教育教材の国際共同開発研究―授業者の視線に立つ授業力改善-
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20330178
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
礒田 正美 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (70212967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 実 金沢大学, 学校教育系, 教授 (50241758)
二宮 裕之 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (40335881)
溝口 達也 鳥取大学, 教育地域科学部, 准教授 (70304194)
岸本 忠之 富山大学, 人間発達科学部, 准教授 (50324025)
小原 豊 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (20375455)
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Keywords | 授業研究 / 教員研修 / 国際研究者交流 / 算数・数学 / 授業づくり / 教材研究 / 多国籍 / 教師教育 |
Research Abstract |
本研究は、授業研究による授業者・参加者の変化を明らかにするとともに、その調査をする過程で、授業力を改善する教師教育教材書(含むビデオ)を海外共同研究者等と日本語・英語で開発する。過去2年間はビデオ教材と日本語の教員研修書の開発などを中進めた。最終年度は、英語版教材書の開発に焦点を当て、教師向け日本の指導法教材書出版、算数教科書英語版、教師教育用算数問題解決教科書の開発を行った。これまでの授業研究過程で、数学教育学の研究者を含む多くの海外教師が、実際には、算数授業をみる以前にその授業内容、算数教科書に記された問題を解けないことがわかってきた。最終年度は、教師の数学的思考力を改善するために算数問題解決書をオーストラリアNSW州教育省と共同開発し、同州の教員研修書として出版した。その出版物は、日本の教育系大学に寄贈されるとともに、筑波大学・アジア太平洋経済協力国際会議参加者に配布された。また、JICA研修員10名の研修用テキストとして使用された。加えて、教師の問題解決力を改善するために、日本の算数教材理論、教科書の英語版開発も行った。過去3年間の最終評価を筑波大学・アジア太平洋経済協力国際会議の中で実施した。米国の授業研究の第一人者キャサリン・ルイス氏より、日本の教科書を使うことがいかに教師の資質改善に役立つかという情報提供を受け、授業研究に際しての教師研修用算数教科書の必要性も実証された。英訳教科書は、4月に出版される。本研究は直接的には英語版開発まで視野にした。本研究成果を活用する研究として、海外ではタイ語版の日本の算数教科書、タイ語版の日本の問題解決指導教科書、タイ語版のカリキュラム説明用語集、スペイン語版の算数教科書、スペイン語版のカリキュラム説明用語集、ロシア語版のオリガミ教科書などが出版過程にあり、本研究の成果はそれらの研究成果に派生した。
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Research Products
(30 results)