2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20340008
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
秋田 利之 北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (30279252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大本 亨 北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (20264400)
渡邉 忠之 北海道大学, 大学院・理学研究院, 助教 (70467447)
吉田 知行 北海道大学, 大学院・理学研究院, 特任教授 (30002265)
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Keywords | 離散群 / 群のコホモロジー / 平坦束 / 特性類 |
Research Abstract |
有限群の閉曲面への作用はトポロジー(変換群論)・関数論・代数幾何にまたがる研究対象であり、今までくの研究が成されてきたが、全ての作用を同時に扱うようなフレームワークはこれまでなかった。本研究では前年度までの研究で、「有限群Gの閉曲面への作用」の同値類全体のなすモノイドに対しGrothendieck構成を施すことにより、有限生成自由アーベル群となるMackey函手B(G)を構成した。B(G)は有限群Gを走らせることにより全ての作用を同時に扱える枠組みとなっており、また群作用の同変特性類(Mumford-森田-Miller類とホモロジー表現の整係数Chern指標)がB(G)を定義域とするMackey函手の自然変換として記述できることも示している。これらの結果により群作用の特性類が線型表現の特性類の「高次化」であることがわかったといえよう。本年度はB(G)の代数的な構造を調べることに焦点を当てた。B(G)に「冪作用素」を導入し、その作用素が上記の自然変換を通じて表現環におけるAdams作用素と同じ振舞いをすることを示したのが主な成果である。さらにB(G)のOut(G)加群としての構造も調べ、Out(G)の作用が上記の自然変換と可換であることを明らかにした。これらの結果によりB(G)自体が表現環の一つの「高次化」と見なせることが明らかになった。更に本研究で昨年度までに得られた成果をブラジルのサンパウロ大学ICMPとベトナムのダラット大学で発表した。
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Research Products
(9 results)