2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20340022
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
徳重 典英 琉球大学, 教育学部, 教授 (00217481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前原 濶 国立大学法人琉球大学, 名誉教授 (60044921)
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Keywords | 離散幾何 / 組合せ論 / ハイパーグラフ / extremal combinatorics |
Research Abstract |
本年度は、以下の研究を行った。 徳重は、ハイパーグラフから得られる包含行列のランクを調べる研究を行い(その一部はP.Franklとの共同研究による)、その応用として交差族におけるshodowのサイズを評価するKatonaの定理のq類似(有限体上のベクトル空間における部分空間族のつくるハイパーグラフに関する結果)、および関連する結果を得た。これらの結果は、ハンガリーで行われたKatona 70 conferenceの招待講演で発表した。またP.Frankl,G.Katona,M.Katoとの共同研究により、完全グラフの二着色に関する問題(離散的問題)が、ある種の回転体体積の最大値問題(連続的問題)から近似できることに着目し、その関係を明らかにする研究を行った。得られた結果の一部は、奈良で行われた離散数学の応用研究集会で発表した。このほかにも、EuroComb(ハンガリー)、Oberwolfach(ドイツ)等で行われた研究集会に参加し、その他の成果に関する発表を行った。 前原は、正多面体のクビレの研究をした。凸多面体のクビレとは、その部分に円形の輪をかけて抜けないようにできる部分のことである。正多面体はすべてクビレを持つ。正四面体、立方体、正八面体のクビレはすべての同一種類である。ところが、正20面体にはちょうど3種類のクビレがあり、2種類は頂点数を半々(6対6)に分ける'釣り合い型'のクビレであり、残りの1種類は頂点数を5対7に分ける非釣り合い型のクビレであることがわかった。また、正12面体には少なくとも2種類の釣り合い型のクビレと、1種類以上の非釣り合い型のクビレがあることもわかった。これらの事実と関連する結果は、オーバーヴォルファッハ(ドイツ)での会議、フィールズ研究所(カナダ)での会議、東京での離散・計算幾何の会議で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、交付申請で掲げた目標に関して、6件の論文を出版し、11件の研究発表(そのうち2件は招待講演)を行ったことからも、おおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
ここまでおおむね順調に進展しているので、今後も、これまで通りのやり方で、研究を推進する。研究計画に関する変更や、研究を遂行する上での特に大きな問題はない。
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Research Products
(18 results)