2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20340025
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
尾畑 伸明 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10169360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日合 文雄 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30092571)
浦川 肇 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50022679)
鈴木 香奈子 東北大学, 国際高等研究教育機構, 助教 (10451519)
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Keywords | 量子確率論 / ホワイトノイズ解析 / 無限次元解析 / 複雑ネットワーク / 直交多項式 / 確率解析 / フーリエ・ガウス変換 / 量子中心極限定理 |
Research Abstract |
古典的な伊藤解析が無限次元確率解析として発展しているように、量子伊藤解析に超関数の手法を導入した量子ホワイトノイズ解析は非可換無限次元解析の一つの流れを作っている。本研究では、複雑ネットワークや生物モデルに現れるランダム性を見据えながら、確率解析としての量子ホワイトノイズ解析の深化を図ることが目的である。研究実施において核としている次の3項目について成果を述べる。(1)量子ホワイトノイズ方程式:超関数の意味で存在が保証されている解について、(非有界)作用素として働く適当なヒルベルト空間を構成することが重要な問題である。Jiとの共同研究によって、長年の懸案であったボゴリューボフ変換やギルサノフ変換の拡張についてフーリエ・ガウス変換を用いた統一的扱いが可能となった。それによって、正準交換関係の変換論を新しいタイプのホワイトノイズ微分方程式に置き換える試論を展開した。(2)非ガウス型量子確率過程:日合が自由エントロピー理論における成果を上げ、量子スピン系の状態の分類と各種の作用素不等式を導出した。今後独立増分の確率過程の議論に大きな示唆を与えるものとして期待される。鈴木とともに生物モデルに関連する反応拡散系のランダム化について検討を重ねた。(3)成長グラフの漸近的スペクトル解析:閾値グラフのスペクトル分布を求める一般公式を導出し、ランダム化した場合について研究を継続している。閾値グラフの構造に独立性の諸概念を対応させる観点から新しい展開が期待される。また、古典ランダムウォークに対して量子確率論的アプローチを試み、コンタクトプロセスの臨海現象への応用が拓けてきた。上記の研究項目に関連して、内外の研究者を招聘して、第9回仙台ワークショップを9月に開催した。また、関連する研究集会で成果を発表した。
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Research Products
(28 results)