2008 Fiscal Year Annual Research Report
磁気流体シミュレータによる降着円盤の時間変動とジェット形成機構の解明
Project/Area Number |
20340040
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
松元 亮治 Chiba University, 大学院・理学研究科, 教授 (00209660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮路 茂樹 千葉大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (10157646)
花輪 知幸 千葉大学, 先進科学センター, 教授 (50172953)
水田 晃 千葉大学, 先進科学センター, 特任教員 (90402817)
横山 央明 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (00311184)
廣瀬 重信 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球シミュレータセンター, 主任研究員 (90266924)
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Keywords | 理論天文学 / 数値天体物理学 / 磁気流体力学 / 降着円盤 / 宇宙ジェット / ブラックホール / 輻射流体力学 / X線天文学 |
Research Abstract |
宇宙磁気流体シミュレーションソフトウェアCANSを国立天文台に新たに導入されたスカラー並列計算機に実装し、計算効率を高める方法について秋季天文学会で発表した。近似リーマン解法の一種であるHLLD法に基づく磁気流体シミュレーションエンジンを作成し、各種テストを行った結果を秋季天文学会等で発表した。このコードを国立天文台スカラー並列計算機に実装して降着円盤からのジェット形成の3次元シミュレーションに適用し、2009年春季天文学会で報告した。Flux Limited Diffusion近似に基づく輻射流体コードに逆コンプトン散乱によるコロナ冷却の効果を含めて超臨界降着流の2次元シミュレーションを実施し、強いアウトフローが発生すること、超光度X線源のスペクトルを再現できることを示した。また、シミュレーション結果をもとに、モンテカルロ法によって輻射スペクトルを計算するモジュールを作成した。輻射輸送方程式の1次のモーメント式を用いるMlスキームによる輻射磁気流体コード作成にも着手した。光学的に薄い円盤から厚い円盤への遷移中に形成される磁気圧で支えられた降着円盤の定常モデルを光学的に厚い領域を含む場合に拡張することに成功し、結果をまとめた論文がAstrophysical Journalに掲載が決定した。また、相対論的磁気流体コードの検証に用いることができる相対論的に膨張する磁気ループの自己相似解を求め、英国王立天文学会誌に論文を発表した。共同作業を円滑に進めるため、8月と3月に研究推進会議を千葉大で開催した。研究成果は2008年11月に南京で開催されたEastAsia Numerical Astrophysics Meeting等の国際会議で発表した。
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Research Products
(28 results)