2008 Fiscal Year Annual Research Report
核酸機能の効果的時空間解析のための励起子制御イメージング
Project/Area Number |
20350083
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
岡本 晃充 The Institute of Physical and Chemical Research, 岡本独立主幹研究ユニット, 独立主幹研究員 (60314233)
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Keywords | 核酸 / 蛍光 / 色素 / 励起子相互作用 / イメージング |
Research Abstract |
DNAやRNA配列の染め分け、つまりマルチカラー核酸解析は、同時多項目解析の原点としてどうしても確立したい技術であり、それが可能になれば、核酸計測に基づくさまざまな新しいサイエンスへ応用できる。われわれは、励起子制御機構にのっとった色素群を開拓し、それらを用いた新規核酸多色染め分け法へと展開した。これまで研究代表者が検討してきたプローブは、チアゾールオレンジ色素の励起子結合効果を利用していた。この構造をもとにして400〜700nmの発光波長領域を持つ色素群を設計・合成した。設計するチアゾールオレンジ誘導体として、キノリン環やベンゾチアゾール環の構成原子を変換させた色素群(ベンゾセレナゾールなど)、これらの複素環にハロゲン基やメチル基などの置換基を導入した色素群、メチン部位を伸長した色素群などを作製した。このように多様性の高い色素群の合成は、合成ルートが収束的でありまた短工程であるので、容易に達成された。困難な合成工程も合成経路の中に無く、比較的収率良く目的の色素が得られた。また、本研究課題では、細胞の耐性や容器の自家発光を考慮して、400nm以上の長波長側で励起できることが重要であり、その点でも本合成ルートを通じてさまざまな励起波長に対応できる色素を設計できた。本研究では、400〜700nmの発光波長領域を持つ色素群を十数種類開発し核酸に導入して、励起子制御プローブとして機能するか確認した。多色の励起子制御プローブが得られたので、それぞれ異なる配列に異なる波長の色素標識ヌクレオチドを導入することにより、標的配列ごとに各色で核酸を染め分ける方法へ展開した。
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Research Products
(6 results)