2008 Fiscal Year Annual Research Report
極限時間域光電場の位相・振幅制御による単分子スイッチの開発
Project/Area Number |
20360025
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森田 隆二 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (30222350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 泰則 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00313106)
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Keywords | 超広帯域光パルス / 分子コンフォーメーション / モノサイクル光パルス / 軌道角運動量 / 光渦 / アブレーション / 軸対称偏光 / ラゲールガウスビーム |
Research Abstract |
本研究の目的は、申請者らの持つ、モノサイクル光パルス発生技術およびサイクル域光波整形技術である極限時間域光電場位相・振幅制御技術、超広帯域コヒーレントフェムト秒レーザー位相・振幅制御技術、および非線型レーザー分光技術を用いて、1)構造異性体を有するアゾベンゼン単分子の光誘起コンフォメーションダイナミクスを解明すること、2)単分子コンフォーメショノンをダイナミカルに制御することにより、光をトリガーとする高速応答電子輸送単分子スイッチの開発を行うことである。 本年度は、超広帯域コヒーレントフェムト秒位相・振幅制御技術として、特に、以下の高出力軸対称偏光レーザーの開発およびこれら制御技術を用いた物質との相互作用実験を行った。 1. 高出力光渦パルスの発生をめざし、共振器内にフォトニック結晶軸対称偏光ミラーを導入した半導体レーザー横方向励起バウンス型Nd : YVO_4レーザーを作製した。Nd : YVO_4レーザーからの直接出力として世界最高出力である6Wの軸対称偏光ビーム発生に成功した。また、Jonesベクトルによる共振器内偏光分布ダイナミクスに関する議論も行っている。 2. 高出力光渦を用いてTa金属表面のアブレーション実験を行った。通常のGaussianビームを用いた場合に比べ、光渦の場合は、アブレーション閾値が低いこと、また軌道角運動量の効果により、高精細、高コントラストのアブレーションができることを明らがにしている。さらに、トポロジカルチャージを変化させた場合のアブレーション結果の比較を行い、最適トポロジカルチャージに関する議論をおこなった。
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Research Products
(11 results)