2009 Fiscal Year Annual Research Report
キャビテーション不安定流れシステムのLES解析に関する研究
Project/Area Number |
20360085
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梶島 岳夫 Osaka University, 工学研究科, 教授 (30185772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 健史 大阪大学, 工学研究科, 助教 (70467546)
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Keywords | キャビテーション / 乱流 / ラージエディシミュレーション / 直接数値シミュレーション / 剥離 / 渦 / 翼列 / 計算流体力学 |
Research Abstract |
1. キャビテーション乱流解析モデルの構築:剪断乱流のDNSの結果を解析し、非定常乱流解析手法であるLES(1方程式ダイナミックモデル)にキャビテーション初生モデルを組み込こむため、微細渦による圧力変動モデル作成した。同時に、気泡力学方程式(準線形化したRayleigh-Plesset式)に基づく初生モデルの構築のため、圧力変化を伴う流れ場での気泡核のふるまいを解析した。その結果、気泡力学モデルに基づくキャビテーション乱流モデルの定式化の見通しを得た。 2. 三次元解析の設定条件の調査:三次元LESによる実用的な翼列流れ解析の設定を検討するため、単独翼まわりの乱流に対して独自の弱圧縮解法によるLESを実施し、時空間解像度について検証を行い、境界層のストリークや剥離泡をとらえるための格子解像度ならびにLESモデルの特性を系統的に調査した。 3. キャビテーション流れシステム解析:旋回キャビテーションの二次元解析に関しては、実験的に見いだされている旋回モード、交互モードのすべてのパターンを再現することに成功し、翼枚数、迎え角、キャビテーション数の効果を系統的に調べ、一般特性を明らかにした。キャビテーション不安定に対する上流側・下流側の応答特性をモデル化の前段階として、流量変動を与える境界条件モデルを導入し、キャビテーションサージが見いだされている周期では強い不安定が観測され、本計算手法が翼列だけでなく管路系を含めたシステム解析にも有用であることを示した。
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