2008 Fiscal Year Annual Research Report
透明固体基板内部で回転する光駆動マイクロモーターの開発と応用
Project/Area Number |
20360115
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
松尾 繁樹 The University of Tokushima, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (20294720)
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス / 光ピンセット / マイクロマシン |
Research Abstract |
「固体基板内部で回転する光駆動マイクロモーター」の実現および高性能化に必要な内部加工技術と内部操作技術に関して研究を行った。 フェムト秒レーザー照射とエッチングとの組み合わせによる内部加工技術に関して,エッチングのその場観察装置を用いることにより,エッチング速度の測定が容易になり,エッチング時間の最適化が可能となった。シリカガラスにおいては,従来用いていたフッ酸水溶液の代わりに水酸化カリウム水溶液を用いることにより,選択性が高く飽和が起こりにくいエッチングができることが明らかになった。これにより,10mm角の基板を貫通し最大直径は0.1mm以下(アスペクト比100以上)のマイクロチャンネルの作製に成功した。 難加工材料であるサファイアの加工では,エッチング時の温度を上げることによりエッチングが促進されることを見出した。しかし,高温かつ長時間のエッチングより,表面に三角あるいは六角形状のピットが発生する現象も観察された。レーザ照射を高エネルギー・高密度にすることもエッチングを促進するが,この場合にはクラックが生じやすくなることが見出された。これらの現象を整理し,表面ピットおよびクラックを避けつつ大体積のエッチングを行うには新しい方法論が必要であることを提唱した。 回転の高トルク化に関して,従来の羽根型に加えて,上面傾斜型(Top-sloped)回転体の作製を行った。これは,羽根型と完全に同じ条件で比較することはできなかったが,類似条件で5倍以上の回転数が得られた。 [
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Research Products
(12 results)