2010 Fiscal Year Annual Research Report
絶対位相制御光周波数コムによるマルチ光周波数基準の発生と光周波数同期網への展開
Project/Area Number |
20360175
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
古賀 正文 大分大学, 工学部, 教授 (60448545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水鳥 明 大分大学, 工学部, 助教 (10190646)
西川 正 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子光物性研究部, 主幹研究員 (20374069)
石澤 淳 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子光物性研究部, 研究主任 (30393797)
高田 篤 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (00548563)
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Keywords | Carrier-Envelope Offset Phase Lock / オクターブ光 / 半導体レーザ / 短パルス光 / 次世代フォトニックネットワーク / f-2f干渉計 / 光PLL |
Research Abstract |
LDを種光として生成した25GHz繰返しパルスに対して(1/100)光ゲート分周し、EDFAによりピークエネルギーを高めてオクターブ光を発生させる本方式について、英国電気学会Electronics Lettersへ投稿し採録された。本方式の新規性が認められた結果である。 その後、各スペクトル成分におけるCNRを十分に確保するために、シミュレーションによるマイクロ波信号源位相雑音の評価、その後実験系の再構築を行いCNRの向上を果たした。詳細を以下に記す。 (1)シミュレーション:位相雑音によるスペクトル成分の広がりの程度とピーク強度の低下の程度を定量的に明らかにした。オクターブ光端では25GHz繰返しパルス用マイクロ波信号の位相雑音は約4000倍になる。位相雑音は、CNRを劣化させf-2f干渉信号の観測を困難にする要因となる。25GHzではSSB位相雑音としては-110dBc/Hz@10kHz以下が必要である。 (2)CNRの向上:より帯域を拡大することによりパルス幅を100fsecまで細くし、かつ光ゲートを2段とし不要な成分の抑圧度を高めた結果、SC光のオクターブ拡がり時のレベルが昨年の-30dBから-20dBへ向上した。効率も高まり、1W平均出力で得られた結果である(上記学会発表時では2.5W)。その結果を踏まえて、1300nm光源とのビート信号を観測したところ、-70dBmRFビート信号が観測できた。 続いて、PSAへの展開である。光周波数同期網のもとで容易となる光PLLの実証例題として、位相感応型光増幅機能を確認したところ、励起光が信号光に位相同期し増幅特性が確認できた。また、PSAを中継増幅器として用いる多増幅中継光ファイバ伝送系において、100段のPSK変調多中継伝送系では符号誤り率が10^(-5)におけるパワーペナルティを0.1dB以下に抑えるには、各PSA励起光と信号光の位相差の分散が30 mrad以下である事を示した。
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Research Products
(6 results)