2009 Fiscal Year Annual Research Report
不飽和浸透流におけるヒステリシスと間隙空気挙動の原位置評価方法の開発
Project/Area Number |
20360212
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
竹下 祐二 Okayama University, 大学院・環境学研究科, 准教授 (90188178)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉井 俊夫 中部大学, 工学部, 教授 (90196709)
森井 俊広 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30231640)
神谷 浩二 岐阜大学, 工学部, 准教授 (50252119)
|
Keywords | 地盤工学 / 浸透 / 不飽和土 / 間隙空気 / 原位置試験 |
Research Abstract |
本研究では,不飽和地盤での原位置試験方法として,電磁波を利用した最新の非破壊計測方法を用いた原位置透気・透水試験方法を開発し,従来,明確にされていなかった不飽和浸透流のヒステリシス現象や間隙空気の影響を原位置計測事実によって解明し,不飽和地盤の安全性照査に適用できる原位置調査・試験方法の提案とそれらの基準化に貢献することを目的としている。本年度の研究成果は以下のように要約される。 (1) 原位置定水位透水・排水試験装置の改良 平成20年度に試作した不飽和砂質土地盤の表層部分における飽和・不飽和浸透特性値を簡便かつ迅速に算定する原位置透水試験方法を継続的に使用して,試験装置の簡略化およびシステム化のための検討を行った。特に,実務レベルにおいても実行可能とするために,対象地盤の透水性に応じた試験方法の提案として,浸潤リングの大きさや土中水分量の計測方法などを飽和・不飽和浸透流解析を用いて検討して,試験方法の完成度を高めると同時に簡便化を図った。 (2) 不飽和浸透挙動の非破壊原位置計測に関する検討 砂質土地盤における浅層領域での不飽和浸透挙動の計測方法として,地表設置型地中レーダ(GPR)によるプロファイル測定の適用性および有用性を吟味することを目的として,時間領域差分法(FDTD)による数値シミュレーションを実施した。想定した原位置不飽和浸透試験は,均質な砂地盤において散水を行って地盤内に断面2次元不飽和浸透流を発生させ,その浸潤前線の非定常挙動をGPRプロファイル測定によって地表面から非破壊状態で計測を行う方法である。FDTD法による数値シミュレーションによって得られた電磁波反射波形はGPRプロファイル測定によって計測された電磁波反射波形と良好な一致が認められた。
|
Research Products
(12 results)