2010 Fiscal Year Annual Research Report
ペリラスバイク・ディテクターの新設計開発とその実用性
Project/Area Number |
20360228
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
屋井 鉄雄 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10182289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 美緒 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教 (20573926)
福田 大輔 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70334539)
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Keywords | 交通工学 / 安全 / 自転車交通 / ディテクター |
Research Abstract |
本研究では,幹線道路と細街路との交差点での出合い頭事故の発生を抑えるため,ドライバーの視認行動に着目し,見落とされる可能性のある自転車があることを確認し,さらにその自転車を検知すべき歩道上の位置を特定することとした. まず,対象とするような事故に関し,ドライバーが動いている自転車の存在を認識する視界広さ(視野角)をCGを用いて実験したところ,自転車速度・自動車速度・注視度が必ずしも視野角と負の相関があるとは限らないこと,注視の度合が視野角に及ぼす影響は個人差があることが確認され,ドライバーごとに事故につながる危険性の高い自動車および自転車速度が異なる可能性が示された. 次に,DSで出合い頭事故の再現、検証を目的とし,細街路側から幹線道路側の見通しが悪い一般的なモデル交差点を仮想空間上に再現し,被験者にその交差点を左折させる実験を行ない,走行挙動および視認挙動を観測した,なお,道路構造令に適した道路空間設計と共に自転車の発生タイミングを考慮することで、視野角114°のHMDを用いた実験を行なうことを可能としている.その結果,視認行動に関して,(1)個人差が大きいこと,(2)交差点での頭出し位置では右方向を向いており、頭出し位置を過ぎると左折するまでに徐々に左を向き始める被験者が多い(75%)こと,がわかった.さらに,この視認行動と,別に測定した被験者の動体視野角を適用することで,ドライバーが交差点左側から進入する自転車を視認できず,その発見が遅れる可能性がある道路領域があることが示され,その領域内の自転車を検知し,ドライバーに知らせることで,出合い頭事故発生の危険性を抑えることができることが示唆される結果となった.
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Research Products
(2 results)