2010 Fiscal Year Annual Research Report
暴風環境下における金属・メンブレン防水屋根の耐風性評価
Project/Area Number |
20360249
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 享二 東京工業大学, 大学院・応用セラミックス研究所, 教授 (40016829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 哲郎 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (90251660)
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Keywords | 建築構造・材料 / 屋根材 / 防水層 / 耐風性 / 機械的固定工法 / 耐風試験 / 試験機 |
Research Abstract |
本年度は今までの実スケールの機械的固定工法防水層の風洞実験、宮古島での屋外実測により見出した新しい事実、固定部には鉛直力のみならず水平力も作用しているという現象を再現するための試験装置および試験方法について検討した。 (1)二種類の試験装置を試作した。すなわち2個のエアバッグを防水層の下に挿入し、両者のふくれ高さを変えることにより横力も生じさせる試験装置1台と、今1台は小形の円形リング試験体を用い、中央固定部を下側に引き下げ鉛直力を生じさせ、さらにリング部分を横に移動させることにより横力も生じさせる試験装置である。 (2)両者の試験装置を用いて試験を行い、両者の長短所を比較した。すなわち前者では実スケールの試験が可能であるが試験作業が大掛かりになること、一方後者では試験は容易であるが、実スケールの情報が得にくいことが指摘された。しかし総合的には、リングを用いる試験装置が実用的であると判断された。 (3)リング試験体を実際の機械的固定工法防水層のレベルまで大きくし、さらに大きな荷重状態を再現でき、且つ実用に耐えうる試験装置を完成させた。 (4)コンクリート下地を想定した機械固定工法防水層試験体と、金属デッキプレート下地を想定した試験体を作成し、繰り返し試験を行った。試験体は、防水シートの強度、下地への固定ビスの直径、下地鋼板の厚さ、それと防水層と下地の間に挿入する断熱材厚さを変数とした。 (5)機械的固定工法では、多数回の繰り返しにより損傷の生じること、また構成部材の耐疲労性の最も弱いところがシステム全体の耐風性を決定していることを明らかにし、Weakest linkの考え方が重要であることを指摘するとともに、耐風性評価のための試験方法を述べた。
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Research Products
(14 results)