2008 Fiscal Year Annual Research Report
世界遺産候補五島列島の文化的景観と住生活の調和・保全ネットワーク形成に関する研究
Project/Area Number |
20360281
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Research Institution | National Institute for Land and Infrastructure Management |
Principal Investigator |
左海 冬彦 National Institute for Land and Infrastructure Management, 住宅研究部・住宅計画研究, 室長 (80462604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 亜津子 長崎国際大学, 人間社会学部, 教授 (50331046)
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Keywords | 世界遺産 / 長崎の教会 / 五島 / 景観保全 / 観光 |
Research Abstract |
本研究は、2011年以降早期に本登録を目指している「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の中において、とりわけ美しい文化的景観・自然景観が残されている離島、五島列島を対象に、今後予想される交流人口の急増等に対応し、中長期的な住生活の改善にも配慮した、文化財や文化的景観の保全とも調和のとれた今後のまちづくりのあり方を調査・検討する。 今後、世界遺産登録を契機とした「まちづくり」の進展が予想されるところであり、交流人口の増大に対応するための観光開発等上の要請が、文化財や文化的景観の保全面の要請とぶつかることも予想される。 また、まちづくりにあたっては、地域住民の日々の暮らしを継続していくための住生活上のさまざまなニーズにも十分に応えていく必要がある一方で、教会という宗教施設の性格から、周囲の従来からの素朴で静かな雰囲気をこわさないための節度や配慮も必要と考えられ、従来にない新しい発想に基づく、世界遺産登録後をにらんだ実践的な適切な調和・保全型の「まちづくり戦略」の早急な確立に資する調査・研究を行う。 平成19年度に年度実施した「まちづくり戦略提案のための基礎調査」に引き続き、平成20年度は、以下の検討を行う。 (1)全国の先進事例の動向の調査・把握に努めるとともに、今年度予定される新上五島町江袋教会復原の事例調査を行うとともに、カクレキリシタンの歴史に着目した五島市奈留島阿古木地区のまちづくりの取り組み等の事例研究を行う。また、航空写真を活用して、陸域、海域の総合的な景観の特徴分析と今後の景観保全、まちづくりのあり方の検討を行う。 (2)世界遺産登録後をにらんだ実践的な適切な調和・保全型の「まちづくり戦略」を検討・提案する。 (3)五島列島で、大学生と小学生の島民交流・セミナーまたはワーク・ショップを行い、未来の保全の担い手の育成に階手する。 (4)平成21年度活動報告論集を編集・出版
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Research Products
(2 results)