2009 Fiscal Year Annual Research Report
北海道・樺太における建築技術者・建築家・建設業者・建築系職人に関する総合的研究
Project/Area Number |
20360283
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
角 幸博 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (40001995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石本 正明 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60001989)
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Keywords | 北海道 / 樺太 / 建築家 / 建築技術者 / 建築職人 / 人名録 |
Research Abstract |
本年度は、(1)営繕関連職員録による技術者として、北海道自治関係職員録(昭和7,9年)を基に、札幌市11名、函館市土木課建築係11名、小樽市営繕課16名、旭川市土木課建築係10名、室蘭市土木課建築主任技手古木茂、釧路市建築係技手奥誠一ほか2名、帯広市総務課工務係6名、町村技術者として技師1名、技手(技手補、臨時を含む)49名、技術員(臨時を含む)13名を明らかにした。町村の職員名には職種の記載はなく、技師、技手、技手補、技術員などの職位で収集したが、現在のところ建築専門職かどうかは不明である。(2)民間建築家・民間技術者の抽出では、樺太の技術者として、日本建築学会会員名簿および岩工同窓会会員名簿(昭和14年)から、28名の技術者を収集した。(3)棟札による建設業者・建築職人の収集は、北海道内の博物館・郷土資料館が所蔵の棟札に注目し、アンケート・実地調査の結果、35施設に114枚の所蔵が確認でき、人物名は537名を収集した。うち複数に氏名が見られるのは32名で、また18社の建設業社名を確認した。(4)戦前期地方新聞の建築関連記事として、未見の道内紙(北海タイムス、十勝毎日新聞)より新たに770件を収集した。この内、建設建物の着工・棟上げ・竣工等に関する記事示が520件、内119件について律設請負業者や設計者・工事監督者が確認された。この他、建設請負業者の新聞広告(元旦、記念等)から、業者314件を収集した。また、樺太関連として、これまでに収集の建設関連記事2,372件から、建築活動に関する記事530件を抽出した。これにより、196件の建設建物が確認され、内28件について請負業者や設計者・工事監督者を把握できた。さらに、2009年度実施の建築家マックス・ヒンデル調査に関連し、ドイツRegenにおける補足調査を実施し、晩年のヒンデルの友人や知人との対面が実現でき、またRegenからの情報提供は現在も継続されている。
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