2010 Fiscal Year Annual Research Report
江戸藩邸作事における建設マネジメント手法に関する文理統合的研究
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20360285
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
藤川 昌樹 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (90228974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森下 徹 山口大学, 教育学部, 教授 (90263748)
岩淵 令治 国立歴史民俗博物館, 研究部, 准教授 (90300681)
渋谷 葉子 公益財団法人徳川黎明会, 徳川林政史研究所, 非常勤研究員 (70462257)
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Keywords | 建築経営 / 作事記録 / 萩藩 / 近世都市 / 建築儀礼 / 直営 / 請負 / 職人編成 |
Research Abstract |
本研究は、江戸藩邸の作事に際して作成された浩瀚な「作事記録」を分析することにより、江戸時代の都市における巨大構築物の建設がいかなるマネジメント手法のもと達成されたかを解明しようとするものである。主たる対象として設定するのは萩藩江戸藩邸である。 今年度は、(1)「作事記録の会」を計9回開催し、「桜田御普請諸沙汰控」(山口県文書館「毛利家文庫」8館邸18)の輪読を終えて、新たに「桜田上御屋敷・御中屋敷新御普請之次第」(同8館邸17)、の輪読・釈文作成を進めると共に、(2)山口県文書館における補足調査の実施(2011年1月)、また(3)日本建築学会への論文投稿(2編)などの個別テーマの追求を行うと共に、(4)史料集の出版助成を申請した(不採択)。 さらに、打ち合わせ及び成果報告を兼ねた研究会を2度(2010年9月於筑波大学及び2011年1月於山口大学)開催し、研究協力者の参加も得た。2010年9月の研究会では、宮崎勝美「萩藩の作事記録と江戸屋敷絵図」、高屋麻里子「式台にみる萩藩江戸上屋敷の変遷と和姫住居」、藤川昌樹「萩藩江戸上屋敷式台建築の寛延度作事における建設マネジメント」、森下徹「史料紹介:岩国徴古館「江戸御屋鋪御普請方」(その1)」、の4報告を得た。2011年1月の研究会では、加藤悠希「明和・安永度作事について-坪単価・請負単位の検討から」、宮崎「桜田御屋敷差図」(毛利家文庫58-487)について」、高屋「萩藩江戸藩邸作事記録にみられる建具と屋敷空間の関係について」、藤川「江戸藩邸作事の展開過程について」渋谷葉子「萩藩江戸屋敷の建築儀礼について」、森下「岩国藩江戸屋敷の再建普請について」、岩淵令治「史料紹介:松代藩「所々御普請御積書類品々留帳」」の7報告を得た。
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Research Products
(6 results)