2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20360361
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
薩摩 篤 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00215758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 研一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60324000)
沢邊 恭一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80235473)
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Keywords | 銀 / クラスター / 水和反応 / アミン合成 / PM燃焼 / in-situ分光 / 反応機構 / DFT計算 |
Research Abstract |
本申請研究では銀をクラスター化することにより新たな触媒機能を引き出し、Pt等の希少貴金属に代わる新規触媒系を構築することを目的とする。本年度は下記の4つの検討項目において次の成果が得られた。 1 アルコールとニトロベンゼンからのアミン合成:アミン合成はカルボニル化合物との還元的アミノ化やアルキルハライドとのN-アルキル化が一般的であるが、これらの反応は経済性・環境調和性の観点から改善の余地がある。我々はAg/Al_20_3を用いてアルコールによるニトロベンゼンのN-アルキル化反応がone potで選択的に進行することを見出した。また、N-アルキル化が担体に大きく依存し、反応活性種はサブナノクラスターのAgであることを見出した。 2 ニトリルの水和反応:Agナノ粒子触媒によるニトリルの水和反応における反応メカニズム、活性種を解明した。Agナノ粒子の粒子径・表面酸素量の増加に伴い活性の向上がみられことから、Ag plane上の酸素原子により水が解離吸着し、ニトリルの水和反応が進行するメカニズムを提案した。 3 PM低温燃焼反応:昨年度Ag/CeO_2のがPM燃焼反応に高い活性を示すことを見いだしたが、この触媒は耐熱性が低く実用性に乏しかった。本年度はAgナノ粒子の自己分散性を有するAg/SnO_2が高い活性と耐熱性の両方を兼ね備えることを見いだした。 4 計算化学による検証:Agクラスター形成と触媒活性の間に時間差が生じていることがAgクラスター活性説の問題点であると欧州の研究者から指摘されていたが、真の活性種がAgハイドライドクラスターであるとすることで矛盾無く説明できることを明らかにした。
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