2008 Fiscal Year Annual Research Report
メゾスコピック構造の理解をベースとした地層処分バリア材料の性能発現機構の解明
Project/Area Number |
20360415
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小崎 完 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 准教授 (60234746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富岡 智 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40237110)
西山 修輔 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30333628)
加美山 隆 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50233961)
佐々木 隆之 京都大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60314291)
香西 直文 北海道大学, 日本原子力研究開発機構農先端基礎研究センター, 研究副主幹 (80354877)
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Keywords | 放射性廃棄物 / 地層処分 / メゾスコピック構造 / 収着 / 拡散 |
Research Abstract |
本研究は、放射性廃案物地層処分だおけるバリア材料である粘土および堆積岩試料の内部微細構造に関する情報を種々の分析法によって得ると同時に、それらの試料に対して放射性核種の拡散および収着実験を実施し、拡散や収着挙動を、試料のメゾスコピック構造の観点から検討し、それぞれの現象の基本的なメカニズムについて議論することを目的としている。 初年度の平成20年度は、主にバリア材のメゾスコピック構造の把握のため、X線マイクロCT観察、μ-PIXE分析、中性子分光、X線回折を実施した。X線マイクロCTでは、堆積岩試料の観察に着手するとともに、同装置で得られる画像の解析手法を検討した。μ-PIXE法では、原子力機構高崎量子応用研究所のTIARAを利用した観察を堆積岩試料および変質させた粘土試料に対して実施髪、微細構造と元素分布に関する基礎的な情報を得た。中性子分光法に関しては、中性子共鳴吸収イメージング法による核種の拡散の観察手法について、基礎的な実験を行った。また、X線回折では、粘土(モンモリロナイト)の底面間隔の圧密度および塩濃度依存性に関する実験データを収集した。一方、バリア材への放射性核種の収着挙動に関する研究としては、過去の文献データを精査するとともに、粘土および堆積岩試料への有機14Cの収着実験を実施し、収着係数に及ぼす微生物活動の影響に関する基礎データを収集した。拡散挙動に関する研究においても、過去の文献データの精査を行うとともに、変質した粘土試料中の放射性核種の拡散実験に着手した。
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