2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20370072
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
岩崎 秀雄 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (00324393)
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Keywords | シアノバクテリア / 概日リズム / 明暗応答 / 環境応答 / Synechococcus / シグマ因子 |
Research Abstract |
研究の目的 概日リズムは,原核生物から高等動植物まで観察される24時間周期の内因性の生物リズムであり,昼夜交替に伴う周期的な環境変化への適応体制として機能していると考えられている。生物の昼夜適応を理解するためには,外環境に対する応答(たとえば明暗応答)と,内在性の概日リズムの双方の特性を明らかにし,その相互作用を検討することが必要である。本研究では,明暗サイクルの影響を受けやすく,かつ概日リズムの解析が進められている単細胞性シアノバクテリアSynechococcus elongatus PCC 7942をモデル生物とし昼夜交替と概日リズム双方がゲノムワイドな発現妻節に与える影を解析しその子機構の明を通じて環境適応ダイナミクスに関する理解を深めることを目的としている。 A.概日転写リズムと明暗応答の接点に関わる遺伝子群の解析: 明暗切り替えに伴って発現誘導される暗誘導性遺伝子群の時刻依存的転写制御に関し,シグマ因子RpoD5とRpoD6が協調的に働いていることを明らかにした。また,rpoD5欠損株ではいくつかの遺伝子群に見られる暗期での概日転写振動が高振幅化すること,それがkai遺伝子に依存することを明らかにし,論文として投稿した(現在修正中)。 B.暗条件における遺伝子発現レポーターの作成: この課題に関しては,ごくわずかに暗誘導性のみられる蛍光レポーターの作出には成功したが,それを用いて詳細な生理学的な解析や発現に関する変異株のスクリーニングに利用できるだけの明暗での蛍光差は見られず,プロモーター解析や翻訳融合レポーターの開発を含めた改善策を早急にとる方向で引き続き研究を行っていくこととした。
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] 概日リズムの低温限界2011
Author(s)
陳墨淵, 村山依子, 伊藤浩史, 郡宏, 岩崎秀雄
Organizer
日本植物生理学会
Place of Presentation
東北大学(大震災対応として大会成立承認済み)
Year and Date
2011-03-20
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