2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20370074
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
石井 俊輔 The Institute of Physical and Chemical Research, 石井分子遺伝学研究室, 主任研究員 (00124785)
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Keywords | コリプレッサー / コアクティベーター / ヒストンアセチル化 / ヒストンメチル化 / 転写抑制 / 複合体 / Ski / Sno |
Research Abstract |
発がん遺伝子産物Skiはコリプレッサーとして機能し、MadやRbのようなリプレッサーによる転写抑制に必須である。またSkiは、c-MybやSmadのような転写活性化因子に結合し、これらの転写因子による転写活性化を抑制する。Skiコリプレッサーによる転写制御メカニズムを明らかにするため、Ski複合体を精製した。FLAGとHAタグを付けたSkiを発現するHeLa細胞株を作製し、大量培養後、核抽出液から、抗FLAGと抗HA抗体、およびグリセロール密度勾配遠心によって、Ski複合体を精製し、その構成因子を質量分析によって解析した。その結果、Smad2/3/4と共にヒストンデアセチラーゼHDAC3とヒストンアルギニンメチル化酵素PRMT5が構成因子として同定された。この結果は、Ski複合体が、Smad2/3/4を介して、TGF-βやBMPの標的遺伝子上に存在することを示唆している。そしてChIPアッセイの結果、TGF-βの標的遺伝子上には、Ski複合体が存在することが確認された。さらに、HDAC3とPRMT5のレベルをsiRNAを用いて低下させると、TGF-βの標的遺伝子のbasalレベル(TGF-β非存在下の発現レベル)が顕著に上昇することが分かった。これらの結果は、Ski複合体がTGF-βの標的遺伝子のbasalレベルを低く保つために、2つのヒストン修飾酵素、HDAC3とPRMT5を介して、機能していることを示唆している。
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