2010 Fiscal Year Annual Research Report
落花生のQTL解析によるオレイン酸含有量の遺伝様式の解明とDNAマーカーの開発
Project/Area Number |
20380008
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Research Institution | Kazusa DNA Research Institute |
Principal Investigator |
田畑 哲之 (財)かずさDNA研究所, 副所長 (70197549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯部 祥子 (財)かずさDNA研究所, 植物ゲノム部・植物分子育種研究室, 主任研究員 (20343973)
青木 考 (財)かずさDNA研究所, 産業基盤研究開発部・生体機能応用研究室, 研究室長 (30344021)
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Keywords | 植物 / 育種 / ゲノム / 落花生 / 脂肪酸 |
Research Abstract |
本研究では千葉農林総合研究所の有する遺伝資源コレクションの中で最もオレイン酸含有量が高い系統と収量性等の農業形質に優れるエリートラインを用いてF_2解析集団を作製し、マイクロサテライトマーカーによる落花生の連鎖地図を作製する。またCandidate gene由来の選抜マーカーを用いて、落花生の脂肪酸含有量に関するMABS (Marker Assisted Backcross Selection)を行う。前年度までの結果から落花生は他の植物種に比べて極めて系統間のDNA配列多型が少なく、常法を用いて十分数の多型マーカーを取得するには膨大な費用が必要であることが明らかとなった。一方、連鎖地図作成の結果から、マーカーの多型更なる開発が必要であることが示唆された。そこで、in silicoによる多型解析を組み込むことで、低コストな多型DNAマーカーの開発を試みた。その結果、「郷の香」「金時」間で多型を示すゲノムSSRマーカー793,およびTEマーカー310を得た。また、また、開発したマーカーについて「ナカテユタカ」「YI-0311」間で多型を検出するマーカーを解析したところ、436の多型マーカーを得ることができた。 一方、オレイン酸含有量に関するMABSでは現在BC_2F_5世代の種子を採種中である。BC_2F_4世代においては、オレイン酸含有量に関わる領域以外のナカテユタ型のゲノムの割合は85.3%~95.6%であり、平均で91.7%だった。ゲノムワイドな選抜マーカーを用いなかった場合、供試BC_1F_3世代に2回戻し交雑することで、ナカテユタ型のゲノムの割合期待値は91.2%に、3回戻し交雑することで95.6%となる。一方、本事業においては1回の戻し交雑でナカテ型のゲノム割合を平均91.7%,最高95.6%となったことから、通常の育種に比べて1~2年の期間短縮を図れたと考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Large-scale development of EST-derived SSR markers and diersity analysis in Arachis spp.
Author(s)
Padmalatha Koilkonda, Shusei Sato, Satoshi Tabata, Kenta Shirasawa, Hideki Hirakawa, Hiroe Sakai, Shigemi Sasamoto, Akiko Watanabe, Tsuyuko Wada, Yoshie Kishida, Hisano Tsuruoka, Tsunakazu Fujishiro, Manabu Yamada, Mitsuyo Kohara, Shigeru Suzuki, Makoto Hasegawa, Hiroyuki Kiyoshima, Sachiko Isobe
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Journal Title
Molecular Breeding
Volume: (Accepted)
Peer Reviewed
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