2010 Fiscal Year Annual Research Report
DNAアレイと成熟不全変異体、形質転換体トマトを用いた果実成熟制御鍵因子の解析
Project/Area Number |
20380022
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
久保 康隆 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80167387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 健太郎 明治大学, 農学部, 講師 (00446543)
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Keywords | 果実成熟 / マクロアレイ / 転写因子 / GRAS |
Research Abstract |
成熟関連転写因子の抽出(研究代表者、久保および研究協力者が担当) マクロアレイを用いて調査した12284個の遺伝子のうち成熟関連遺伝子は、428個存在し約5%の割合を占めていた。成熟に伴い発現が増加した遺伝子は、240個、減少した遺伝子は216個であった。そのうちTurning段階の1-MCP処理によって、発現レベルがMG段階のレベルに戻るエチレン依存性遺伝子は、成熟に伴って発現が増加する遺伝子のうち231個(96%)、減少した遺伝子のうち67個(35%)、合計298個であった。 エチレン依存性成熟関連遺伝子のうちRIN依存性の遺伝子は、213個存在し71%の割合を占めた。NOR依存性の遺伝子は、264個存在し89%の割合を占めた。RINとNOR両方に非依存性を示した遺伝子は、僅か16個でエチレン応答性遺伝子の多くは、RIN,NORに依存していた。信号伝達経路においてNORはRINの上流に位置し,より多くの遺伝子を制御していると推測されており,今回の結果はその見解に一致した.また、成熟に伴って増加するエチレン依存性転写因子としてTDR4,TDR6などのMADS因子に加えてGRAS因子が抽出され、エチレン信号伝達系とGA信号伝達系のクロストークが示唆された。また、成熟に伴って減少する転写因子としてはbZip、BTB、TF-other因子などが抽出された。
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