2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20380024
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
倉本 宣 Meiji University, 農学部, 教授 (60287886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
知花 武佳 東京大学, 工学部, 講師 (10372400)
岡田 久子 明治大学, 農学部, 客員研究員 (40460000)
芦澤 和也 明治大学, 農学部, 助手 (10516660)
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Keywords | 環境 / 生態学 / 進化 / 植物 / 河川 |
Research Abstract |
1.上流域のユキヤナギ2007年の台風9号による大規模な出水が上流域の岩場に生育するユキヤナギの開花に与える影響を明らかにすることを目的として、多摩川上流域における環境の異なる4つのユキヤナギ個体群において、本種個体のサイズ、開花の有無、開花数、マイクロバビタットを調査した。出水の翌春においては、北向き斜面に比べ、南向き斜面にて有花個体の割合が高く、さらに開花数が多い個体が多かった。 2.中流域のカワラノギク多摩川中流のカワラノギクの生育環境を記載するため、2月に気象ステーションを設置した。卓越風の方向とは反対方向の風も吹くことが確認されたので、北西から南東に向かって流れる多摩川において、カワラノギクの種子が上流側にも散布されることが説明できた。 3.下流域のウラギク多摩川河口の大師橋付近の干潟でウラギクの調査を開始した。 4.中流域の水域の付着藻類カワシオグサ早瀬にコドラートを設置して、礫にマーキングし、付着藻類の発達状況とコドラートの物理環境の関係を検討するため、藻類の発達と河床の物理環境、特に堆積物との関係を調べたところ、シルトや粘土などの無機態堆積物が河床に生育する藻類の上に蓄積することで、藻類の生育状況が悪化し、藻類が剥離しやすくなるとの考察をまとめることができた。 5.土砂動態多摩川水系秋川・浅川および比較のため荒川水系の入間川の渓流域および中流域で地形測量・河床材料調査を行い、山地河道における土砂動態と中流域における土砂動態および、それらの関連性について検討を行った。その結果、隣り合う渓流であっても生産される土砂の粒度組成やその量は大きく異なっており、れら二つの渓流が合流するとその景観はそのいずれとも異なり、合流部が河相の変換点となっていることを見出した。
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Research Products
(8 results)