2008 Fiscal Year Annual Research Report
リボソーム蛋白質L10がアンチザイムとして作動する新規ポリアミン合成制御機構
Project/Area Number |
20380054
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Research Institution | Shokei Gakuin College |
Principal Investigator |
神尾 好是 Shokei Gakuin College, 総合人間科学部, 教授 (00109175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 勲 北海道大学, 大学院・先端生命科学研究院, 教授 (70093052)
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Keywords | アンチザイム / リボソーム蛋白質L-10 / L10遺伝子 / ポリアミン生合成制御機構 / 超高熱細菌 Thermotoga maritima |
Research Abstract |
これまでに研究代表者は、(1)Selenomonas ruminantiumのカダベリン合成の鍵酵素LDC/ODCは、リジンだけでなくオルニチンも基質として認識すること、そして、その一次及び高次構造が真核生物のODCと高い相同性を持つこと、(2)本菌のリボソーム構成蛋白質L10を介したLDC/ODCの分解が、真核生物ODCのポリアミン誘導性調節因子アンチザイムを介した分解制御機構と類似した厳密な制御下にあることを見出してきた。さらに、本菌と同様に真核型ODCを有する超高熱細菌Aquifexa eolicus及びThermotoga maritimaにおけるP22遺伝子を発見してきた。本年度は、以下の(1)および(2)の2点を明らかにした。さらに、超高熱細菌Thermotoga maritimaにおけるL10遺伝子をクローニングした。 (1)S.ruminantiumにのみ存在し、他の細菌のL10では欠損している二つの領域、A領域(K^<101>NKLD^<105>)およびB領域(G^<160>VIRNAVYVLD^<170>)に着目し、AまたはB領域を欠損した変異P22について、S.ruminantiumLDC/ODC対する結合活性および分解促進活性を調べ、両領域がP22の機能に必須であるかを明らかにした。 (2)大腸菌リボソーム蛋白質L10に欠損している上記AおよびB領域にS.ruminantium由来のAおよびBペプチド断片を挿入して大腸菌L10変異株を作製した。そして本変異蛋白質がLDC/ODCに対して結合活性および分解促進活性を持つか否かを検討した結果、両領域がP22の機能に必須であるかを明らかにした。
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Research Products
(6 results)