2008 Fiscal Year Annual Research Report
アロサミジン分子を基盤としたケミカルバイオロジーの新展開
Project/Area Number |
20380066
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
作田 庄平 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (80192087)
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Keywords | アロサミジン / 喘息 / キチナーゼ / キチナーゼ阻害剤 / キチナーゼ様タンパク質 / キチン / 放線菌 / 二次代謝産物 |
Research Abstract |
アロサミジン(allo)は放線菌の生産するキチナーゼ阻害物質であるが、哺乳類に対する抗喘息作用、放線菌に対するキチナーゼ生産促進作用を有することが最近明らかになった。本研究では、アロサミジン分子の作用機構をケミカルバイオロジーの手法を用いて解明することを目的とする。 alloおよびallo類縁体でalloより強力な抗喘息作用示すデメチルアロサミジン(dma)のフォトアフィニティプローブを用いて、喘息マウス肺胞洗浄液中に存在するallo類特異的結合タンパク質の検出を以前と条件を変更した方法で試みたところ、キチナーゼ様タンパク質Ym1およびαアンチトリプシンが結合分子として同定された。組み換え体Ym1(rYm1)の大腸菌での発現を種々検討したところ、可溶性画分での発現には成功しなかったが、不溶性画分からリブォールディングを行うことでalloと特異的に結合する活性を有するrYm1を調製した。rYm1をin vivoでマウスに投与したところ好酸球遊走活性が観察され今後alloおよびdmaの作用解析を行う上で大きな一歩となった。 allo生産放線菌Streptomyces sp. AJ9463の菌体無細胞抽出液から、dmaからalloへの変換を司る生合成酵素であるmethyltransferaseの精製を行った。硫安沈殿、陰イオン交換、各種HPLCカラムを用いて精製したサンプルをSDS-PAGEに供し、酵素活性と関連の見られるバンドのN末端アミノ酸配列解析を行い既知のmethyltransferaseとのホモロジーが得られた。AJ9463株のゲノム解析を外注し、ほぼ全遺伝子の配列を含む3000個程度のコンチグが得られた。今後のアロサミジン生合成遺伝子、キチナーゼの発現制御の解析がスムーズに行える基盤が整った。
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Research Products
(5 results)