2008 Fiscal Year Annual Research Report
ビタミンKの生体内変換機構および変換の生理的意義に関する研究
Project/Area Number |
20380071
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
白川 仁 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 准教授 (40206280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
駒井 三千夫 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (80143022)
後藤 知子 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教 (00342783)
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Keywords | ビタミンK / メナキノン-4 / マクロファージ / 抗炎症 / テストステロン産生 / ライディッヒ細胞 |
Research Abstract |
高等動物の組織内で変換・生成されるビタミンK同族体(メナキノン-4)の変換機構と生理的意義の解明を最終目的として、前年度までの研究で明らかになったメナキノン-4の新しい作用(抗炎症効果、ステロイド代謝調節)の分子機構について、マクロファージおよびライディッヒ細胞由来培養細胞を用いて解析を行った。ヒト由来マクロファージ様細胞THP-1をメナキノン-4存在下で、リポポリサッカライド(LPS)処理した場合、LPSによって誘導される炎症性サイトカインの発現量がコントロール(メナキノン-4非存在下)に比べ有意に減少した。LPSは転写因子NFKBの活性化を介して炎症性サイトカインを誘導することから、NFKBの活性化経路におけるメナキノン-4の作用点を解析したところ、LPS刺激によるIKKα/βのリン酸化が著しく阻害されていたことから、IKKα/βをリン酸化するTAKIの活性がメナキノン-4処理によって低下することが示唆された。ステロイド、ホルモン産生への影響については、マウス精巣ライディッヒ細胞由来I-10細胞をメナキノン-4で処理した場合、培地中に分泌されるテストステロン量がメナキノン-4の処理濃度に依存して増加することが明らかになった。また、このテストステロン分泌上昇はcAMP非依存的に起ること、タンパク質Gla化の阻害剤であるワーファリンで阻害されないことから、メナキノン-4の未知の作用によって、テストステロン産生が上昇することが示唆された。さらに、この作用は他のビタミンK2同族体では弱いながら検出されるものの、ビタミンK1では見られないことから、メナキノン類特有の作用であることが示唆された。
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Research Products
(14 results)