2010 Fiscal Year Annual Research Report
代謝ネットワーク制御に基づくバイオ燃料化に適した木質の分子育種
Project/Area Number |
20380102
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梅澤 俊明 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (80151926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 武文 京都大学, 生存圏研究所, 助教 (60212148)
鈴木 史朗 京都大学, 生存圏研究所, 助教 (70437268)
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Keywords | 遺伝子共発現 / RINGフィンガー / ユビキチンリガーゼ / 二次細胞壁 / セルロース / ヘミセルロース / リグニン |
Research Abstract |
昨年度までに、シロイヌナズナにおける遺伝子共発現ネットワーク解析を行ない、細胞壁形成制御遺伝子の候補を絞り込んだが、今年度は、その候補遺伝子の中からRINGフィンガータンパク質をコードする遺伝子について詳細に解析した。まず、形質転換体のリグニン芳香核構造解析のためのミクロハイスループットリグニン分析法を確立した。次いで、プロモーター:GUSコンストラクト導入個体においてGUS染色パターンを調べたところ、この遺伝子は、花茎の維管束間繊維や胚軸の二次木部において、二次壁形成の初期に強く発現していることを見出した。次に、過剰発現発現およびノックアウト変異体の花茎における遺伝子発現を調べたところ、セルロース、ヘミセルロース、リグニンの各酵素遺伝子の遺伝子発現が野生型と比べ変異体において変化していた。また、この遺伝子にYFPを接続したコンストラクトをシロイヌナズナのプロトプラストで発現させ、蛍光顕微鏡で観察したところ、YFPシグナルは、細胞膜に局在した。さらに、この遺伝子のリコンビナントタンパク質を用いてユビキチン化反応を行ったところ、自己ユビキチン化反応を触媒した。また、デュアルルシフェラーゼアッセイおよびゲルシフトアッセイにより、この遺伝子は二次壁形成のマスター転写因子であるMYB46によって直接的に転写活性化を受けることが示された。以上より、このRINGフィンガータンパク質は、二次壁形成に関与するユビキチンリガーゼであることを明らかにした。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Occurrence of guaiacyl/p-hydroxyphenyl lignin in Arabidopsis thaliana T87 cells2011
Author(s)
M. Yamamura, S. Wada, N. Sakakibara, T. Nakatsubo, S. Suzuki, T. Hattori, M. Takeda, N. Sakurai, H. Suzuki, D. Shibata, T. Umezawa
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Journal Title
Plant Biotechnology
Volume: 28
Pages: 1-8
DOI
Peer Reviewed
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