2009 Fiscal Year Annual Research Report
環境に優しく安価で力学的に安定したため池コア用土ブレンド技術の確立と検証
Project/Area Number |
20380135
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
内田 一徳 Kobe University, 農学研究科, 教授 (80111946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河端 俊典 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (20335425)
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Keywords | ため池 / 環境負荷 / リサイクル / コスト縮減 / 一軸圧縮強度 / 透水係数 |
Research Abstract |
老朽化ため池の改修に際して不可欠なコア用土が不足しており,高価な粘土質用土を購入して遠距離運搬しているのが現状である.そこで本研究では,環境に優しく安価で力学的に安定したコア用土を得るために,堤体盛土材や農業分野での利用拡大が望まれている高炉水砕スラグを母材とし,池敷底泥土,生石灰,フライアッシュをブレンド材とし,その適用性を検討した. 各種ブレンド試料を対象に各々,最大乾燥密度かつ最適含水比でφ50mm×h100mmの供試体を3本作製し,載荷速度1.0mm/minで載荷した.トラフィカビリティーを考慮し,qu=65kN/m2を基準として,ブレンド比を検討した.また,水硬性を有する供試体に対しては,3,7,28日間養生した供試体を対象とし試験を実施した. その結果,以下のことが明らかになった. 1)一軸圧縮強度を満たしていないまさ土やスラグに対して底泥土を添加することで,コア用土としての必要な強度が得られる. 2)生石灰やFAを添加することにより,さらに長期的で大きな強度増加がみられた.生石灰は,初期の強度発現に関与し,FAは長期強度発現に関与している.しかしながら,生石灰とFAの添加割合には注意が必要である. 3)まさ土とスラグの一軸圧縮強度の相違は,粘着力cならびに表面吸水率が大きく関与している.また,スラグと底泥土を混合する際には,均一にブレンドできるような技術が必要である.
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