2009 Fiscal Year Annual Research Report
シリカセラミックスによる環境汚染物質の吸着・分解能力とその応用に関する研究
Project/Area Number |
20380181
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
宗景 志浩 Kochi University, 教育研究部・自然科学系, 教授 (50036745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
益本 俊郎 高知大学, 教育研究部・自然科学系, 教授 (10238917)
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Keywords | 吸着 / シリカセラミックス / 金属酸化物 / 吸着等温曲線 / pH / 重金属耐性菌 / バイオフィルム / 凝灰岩 |
Research Abstract |
鹿沼土、凝灰岩、赤玉土、シラス、各地の赤土、ヴェトナム中部(ニャチャン)の微細砂など数多くの土類について重金属の吸着除去能を調べた。さらに土類にMgO,CaO,ZnO,Fe2O3,Al2O3,MnO2,CuOなどの金属酸化物を混ぜて焼結し、新たなシリカセラミックを作成した。金属酸化物の混入量(土類の5-50%)、焼結温度(300-900℃)などを変え、水銀、ヒ素、カドミウム、鉛など重金属の吸着能に関する実験を行った。 Hg(II),As(III),Cd(II):赤玉土、鹿沼土、凝灰岩など火山性土には重金属の吸着性が認められた。しかし、これに金属酸化物を僅かに加えて焼結した場合は、Hg(II),Cd(II)およびAs(III)の吸着量が明かに増加した。Langmuir, Freundlich式による吸着等温曲線から吸着特性を調べた。土類と金属酸化物の種類および混合量、至適焼結温度、至適pH条件を探索した。重金属によっては金属酸化物を加えることによりガスが発生する場合もみられたが、吸着量に比べ僅かであった。 抗生物質:東南アジアのエビ池の残留化学薬品(抗生物質)を削減するために、エビ池の底泥、鹿沼土、赤玉土、浦ノ内湾の底泥、金属酸化物、植物、活性炭などを乾燥処理または焼結処理したものを使った。その結果、残留抗生物質はヴェトナム南部のエビ池底泥を100℃程度で乾燥することにより、効率よく削減処理できることが分かった。しかし中部~北部のエビ池底泥では余り効果がなかった。 重金属耐性バクテリア:シリカセラミックスにバイオフィルムを形成させた後、重金属を吸収処理することを目的に重金属耐性菌を探索した。Bacillus sp., Acinetobacter sp., Pseudomonas sp., Planococcus sp., Exiguobacterium sp.に属す株は重金属に強い耐性を有していた。
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Research Products
(5 results)