2008 Fiscal Year Annual Research Report
shRNAライブラリーを用いたジフテリア毒素毒性発現に関与する宿主因子の解析
Project/Area Number |
20390127
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
目加田 英輔 Osaka University, 微生物病研究所, 教授 (20135742)
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Keywords | ジフラリア毒素 / shRNA / コレステロール |
Research Abstract |
本研究計画は、ジフテリア毒素の毒性発現に関わる宿主側因子を、近年開発されたshRNAライブラリーを用いた網羅的遺伝子同定法を用いて明らかにし、ジフテリア毒素の細胞内侵入機構と毒性発現のメカニズムを詳細に解明しようとするものである。平成20年度は、(1)ヒトゲノム8,500をカバーするshRNAライブラリーを組み込まれたレンチウィルスベクターをジフテリア毒素感受性ヒト細胞に感染し、(2)セレクションマーカーを用いてshRNA発現細胞だけの集団を得、(3)ジフテリア毒素によるセレクションを行い、(4)生存細胞をセレクションし、(5)これよりmRNAを抽出し、(6)得られた細胞群の中で発現が低下している遺伝子をDNAアレイの手法で同定し、その候補者リストを作成した(1次スクリーニング)。次に1次スクリーニングで挙がってきた個々の遺伝子について、個別に再度siRNA等の手法で2次スクリーニングを実施し、さらに選別を行った。その結果、コレステロール合成に関係の深い複数の遺伝子群がリストアップされてきたので、現在コレステロール存在下あるいはコレステロールを取り除いた培地で細胞を培養し、コレステロールとジフテリア毒素の毒性発現について、毒素侵入過程のどのステップが抑制されているかを、ジフテリア毒素による蛋白合成阻害、125Iで標識したジフテリア毒素の受容体への結合、細胞内取り込み、等を調べることで解析中である。
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