2008 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチにおける生物学的製剤の長期安全性と副作用リスク因子に関する疫学研究
Project/Area Number |
20390158
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
針谷 正祥 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 寄附講座教授 (20238207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮坂 信之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30157622)
小池 竜司 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (50250220)
南木 敏宏 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 寄附講座准教授 (00282749)
渥美 達也 北海道大学, 大学病院, 講師 (20301905)
伊藤 聡 筑波大学, 人間総合科学研究科, 准教授 (00334681)
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Keywords | 生物学的製剤 / TNF阻害薬 / 関節リウマチ / 薬剤疫学 / 安全性 / 患者登録システム / 重篤有害事象 |
Research Abstract |
本年度は三年度計画の1年目である。本研究では全国的規模のデータ収集体制を構築・運用し、蓄積されたデータベースを解析し、リスク因子を同定し、その結果を薬剤の適正使用に還元することを目的としている。REAL研究については登録症例を増やし、データを蓄積し、統計解析を行うこと、SECURE研究については研究用Webを本格稼働させ、症例登録を軌道に乗せることを目標に研究を進めてきた。平成21年3月現在、REAL研究には1447例が登録され、その内訳は生物学的製剤使用関節リウマチ(RA)患者(生物学的製剤群)599名、生物学的製剤非使用RA患者(コントロール群)848名であった。重篤感染症発現に対する生物学的製剤使用の影響を、Cox比例ハザードモデルおよびポワソンモデルによって解析した。生物学的製剤使用は、重篤感染症発現リスクを relative risk 2.58(95%信頼区間1.16-5.73)と有意に増大させる結果が得られた。REAL研究のコントロール群は生物学的製剤以外の抗リウマチ薬を継続使用中患者および新規開始患者がほぼ1 : 1で含まれているため、これらのコントロール群サブグループと生物学的製剤群の比較についてさらに検討する予定である。SECURE研究は平成20年より患者登録を開始し、平成21年3月までに220施設が参加、5000名を超えるインフリキシマブまたはエタネルセプト使用RA患者がWebサイトに登録された。既に50%以上の患者データの入力が完了しており、今年度中の登録患者のデータは平成21年度の前半までに集計・解析を進める予定である。この目的を達成するには、データベース全体の傾向を把握し、解析を方向付けする必要性がある。そこで、専用のデータ解析ソフトをエクセルベースで作成し、研究本部のコンピューターに搭載し、次年度の解析に備えた。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Postmarketing surveillance of the safety profile of infliximab in 5000 Japanese patients with rheumatoid arthritis.2008
Author(s)
Takeuchi T, Tatsuki Y, Nogami Y, Ishiguro N, Tanaka Y, Yamanaka H, Kamatani N, Harigai M, Ryu J, Inoue K, Kondo H, Inokuma S, Ochi T, Koike T
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Journal Title
Annals of the Rheumatic Diseases 67
Pages: 189-94
Peer Reviewed
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