2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20390248
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
村山 繁雄 Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology, 東京都老人総合研究所, 研究部長 (50183653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊藤 祐子 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 東京都老人総合研究所, 研究員 (60344066)
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Keywords | αシヌクレイン / アミロイドβ蛋白 / タウ / レビー小体 / 老人班 / 神経原線維変化 / 11C-PIB PET / バーチュアルスライド |
Research Abstract |
背景:レビー小体型認知症(DLB)は、線条体における老人班と認知障害との関係が、アミロイドPET(PIB)、並びに認知障害を伴うパーキンソン病の病理学的検索の二点より提出されている。方法:高齢者連続剖検例で、レビー小体病理、老人斑、神経原線維変化、嗜銀顆粒、TDP43陽性封入体を網羅的に検索し、線条体の抗リン酸化αシヌクレイン抗体(psyn#64)と抗アミロイドβ蛋白(Aβ11-24)抗体免疫染色所見が相関するかいなかを検討した。また、DLBについて、本研究費で購入したバーチュアルスライドで取り込み、両者の関連につき統計的検討を加えた。また、日本神経病理学会ブレインバンク委員会構成員に、本研究の共同研究提言に向け、バーチュアルスライドを対象限定でネットに公開できる体勢の構築を行った。さらに、臨床的DLB診断例に、MIBG心筋シンチ、糖代謝(16F-FDG)、アミロイド(11C-PIB)、ドーパミン(11C-CFT:dopamine transporter、11C-raclopride:D2 recptor ligand)PETを行うことで、線条体へのアミロイド沈着の重要性を検討した。結果:老人斑の沈着程度と併存するレビー小体病理の関係は、今のところ線条体では認められない。また、バーチュアルスライドを用いた免疫染色上の関連解析では、DLBはアルツハイマー病(AD)の関連に比べ低い。ネットワーク構築は関東臨床神経病理懇話会員への提供を試験的に開始したが、ネットワークセキュリティーのため、NTT光ファイバーを別途施設することが必要となった。臨床診断DLB例に対し行ったPIB PETでは、線条体沈着は認められなかった。考察・結語:現時点で、線条体へAβ沈着がDLBの認知障害に重要との知見は得られていないが、今後さらに症例を増やし、検討していく予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Lewy body pathology involves cutaneous nerves2008
Author(s)
Ikemura M, Saito Y, Sengoku R, Sakiyama Y, Hatsuta H, Kanemaru K, Sawabe M, Arai T, Ito G, Iwatsubo T, Fukayama M, Murayama S
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Journal Title
J Neuropath Exp Neurol 67
Pages: 945-953
Peer Reviewed
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