2009 Fiscal Year Annual Research Report
先天性心臓血管外科手術の質向上を目指した全国的データベースの構築
Project/Area Number |
20390365
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村上 新 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 准教授 (70190874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本村 昇 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40332580)
宮田 裕章 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (70409704)
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Keywords | 先天性心臓血管外科手術 / 日本先天性心臓血管外科手術データベース / Web登録 / 施設カバー率 / ベンチマーク・レポート / リスク調整 / 医療の質向上 / ナショナル・データベース |
Research Abstract |
平成20年8月より初期参加施設11施設でJCCVSDとしてweb登録を開始、平成21年10月に、第一回参加施設公募を行った。その結果、参加希望施設数71、施設カバー率85%となった。参加希望施設は、院内倫理委員会の承認を得た後web登録を順次開始しており、月間登録手術件数は450件に増加した。初期に登録された約2,000件の粗解析を行い、平成22年1月に米国フロリダ州で開催された第49回アメリカ胸部外科学会(STS)先天性心臓手術データベース・タスクフォースにおいて我が国のデータベースの構築状況を報告した。STSの代表者であるJeff Jacobs博士は日米欧のデータベース・ネットワーク(JCCVSD-STS-EACTS)を基盤とする国際的なグローバル・データベースを目指し本研究の代表研究者を共同研究者とし誌上報告を行っている。今後JCCVSDは参加を随時受け付けとしナショナル・データベースを目指すとともに、医療の質向上を目指しデータ解析・参加施設へのベンチマーク・レポート配信を目指す。また、JCCVSDの構築状況は本研究との関連が密接な日本小児循環器学会雑誌に総説として掲載が決定している。初期登録データの解析の結果、手術症例の約20%で一酸化窒素ガス吸入療法が行われている実態が明らかとなり、今後本治療法の保険収載を目指す上での基礎資料として誌上報告を予定している。また同様の解析では、2,000gm以下の低出生体重、心外奇形の合併、成人先天性心疾患などで手術死亡率が高いことも明らかとなり、今後のリスク調整に資する。
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Research Products
(1 results)