2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20390500
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石川 邦夫 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (90202952)
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Keywords | 骨置換材 / 炭酸アパタイト / 骨リモデリング / 水熱反応 / 炭酸アパタイトフォーム / 多孔体 |
Research Abstract |
超高齢社会への対応やデンタルインプラントの適応症例拡大に対する社会的要求から、骨造成術式の向上が急務とされている。骨造成術式においては自家骨移植が第一選択であるが、自家骨採取に伴う健全部位への侵襲、採取可能骨量の制限、自家骨形態の制限等の問題があり、自家骨と同様に機能する人工骨補填材の創製が強く望まれている。 そこで、本研究においては前駆体を用いた溶解-析出型の組成変換反応による炭酸アパタイトの調製法を基盤研究として、海綿骨形態の炭酸アパタイトの創製法を確立し、その有用性を細胞および実験動物を用いて実証することを目的とした。昨年度はポリウレンタンフォームをテンプレートとして、リン酸三カルシウムフォームを調製し、リン酸三カルシウムフォームを前駆体として溶解析出型組成反応を行い、海綿骨形態の炭酸アパタイトフォームを得た。本年度は海綿骨自体を前駆体として炭酸アパタイトを調製する方法を検討した。 まず、鶏の頸骨を熱分解に関する検討を行った。700℃で1時間焼成の条件で、有機物が焼却された。しかし、700℃~1300℃で1時間焼成した場合、骨の無機組成はアパタイトのままで変化はなかった。1400℃と1500℃で焼成した場合、組成はαリン酸三カルシウムに分解されることがわかった。 次に1400℃および1500℃で焼成した骨を4mol/L炭酸アンモニウム溶液で150℃、24h-1Wの条件で溶解析出反応を行った。24時間では全く反応がおこならなかたが、1Wでは一部が炭酸アパタイトに相変換されることがわかった。 150℃-1週間の条件で一部が炭酸アパタイトに組成変換されることから反応条件を制御することによって効率的な炭酸アパタイトが調製される可能性が見いだされた。
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