2011 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットテレビ電話を用いたリンパ浮腫セルフケア支援システムの構築
Project/Area Number |
20390552
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
奥津 文子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (10314270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 明子 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (70282209)
江川 隆子 関西看護医療大学, 看護学部, 教授 (40193990)
横井 和美 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (80300226)
本田 可奈子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 助教 (60381919)
荒川 千登世 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (10212614)
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Keywords | リンパ浮腫 / 支援システム / 携帯電話 |
Research Abstract |
「携帯電話の画像を活用したリンパ浮腫セルフケア支援マニュアルを作成し、リンパ浮腫セルフケア支援システムの構築・運用を行う」との目標の下、研究を展開した。 平成22年度より引き続き携帯電話による支援を、マニュアルに沿って開始。 携帯電話の画像機能を活用した介入(2週に1度の定期的な通信と、患者希望時の通信による支援)および通常の介入(3ヶ月に一度の相談室における相談)を行い、携帯電話を6ヵ月継続使用後に質問紙を用いてセルフケア支援における問題点・感想等の記述を求めた。また、セルフケア実施状況に関する質問紙調査・不安・抑うつの測定・リンパ浮腫のアセスメント(視診・触診・周囲径・インピーダンス等)を介入前後に実施した。さらに、実施後に患者に非構成的面接を実施し、質的なデータも収集した。 携帯電話を使用しない3ヵ月に一度の支援を6カ月間実施した群(通常支援群)と比較検討した結果、セルフケア実施状況・抑うつ・インピーダンスの項目に、有意差が見られ、携帯電話による支援の有効性が明らかになった。しかしその一方で、介入研究実施中、携帯電話を使用した群・通常支援群いずれにも、蜂窩織炎等のトラブルが全くなく、携帯電話の画像活用の有効性を示せるケースがなかった。 一方、携帯電話による支援は、インターネットテレビ電話に比べ、画質は劣るものの、簡便性.利便性に富む。協力者より「何かあったときに、いつでも相談でき、具合が悪い時にも病院まで行かなくても写真を送って判断してもらえと思うと、心強い」との声もあった。抑うつのデータが通常介入群に比較し携帯電話介入群が有意に改善していたことからも、不安を抱えるリンパ浮腫患者にとって携帯雷話による支援は意義が大きいとの結果が得られた。
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Research Products
(4 results)