2009 Fiscal Year Annual Research Report
在宅人工呼吸療法の小児の介護を行う家族のホームベースケアに関する研究
Project/Area Number |
20390563
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
生田 まちよ Kumamoto University, 大学院・生命科学研究部, 助教 (20433013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 恵子 熊本大学, 医学部・付属病院, 助教 (10452880)
宮里 邦子 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (90304427)
永田 千鶴 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 准教授 (50299666)
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Keywords | 在宅人工呼吸療法 / ホームベースレスパイト / 家族看護 / 小児看護 / 訪問看護師 / 重度心身障がい児 / 長時間訪問看護 |
Research Abstract |
1. 在宅人工呼吸用法(以後HMVと略)を行っている学童期の小児の家族2例に対して、定期的に月2回、1回の訪問時間9時から17時までの8時間、在宅で訪問看護師が継続して長時間訪問することによるホームベースのレスパイトケアを実施した。1例目は、前年度より継続しての実施であり、定期的に長時間のホームベースレスパイトを行うことで、母親への効果として「児の養育への自信の増加」「家族の関係性への対処能力の強化」「母親の社会参加の拡大」などがあげられたが、現在細かな分析を行っているところである。2例目は、2009年9月から12月までの4ヶ月間の実施であった。この事例では、2つの訪問看護ステーションが連携して訪問(協働訪問)に入ったが、訪問看護事業所間の連携の不足や訪問看護師が抱える母親との関係での葛藤などの問題が明確になった。今後、より円滑にホームベースレスパイトのための長時間滞在型の訪問看護が行えるようなシステムの構築が必要である。 2. HMVを行っている小児の家族に対しての時間の経過と介護の家族に及ぼす影響を8名の母親に対して半年毎の面接調査を行いながら分析を行っている。 3. 訪問看護師に対するアンケート調査やインタビュー調査により小児のホームベースのレスパイトケアや小児の訪問看護を行うにあたり、訪問看護師は「在宅療養児の看護や看護技術」「在宅療養児のフィジカルアセスメント」「在宅療養を行う疾患の理解」「人工呼吸器の管理」「在宅療養児の呼吸・栄養管理」「家族の看護」「小児の訪問看護の制度・保険点数」などの知識不足やそれをコアとした不安があり、受け入れに躊躇することが明らかとなった。このため、九州県内の訪問看護師に対して在宅人工呼吸療法を行なう小児の在宅看護に関する研修プログラムを実施した。第1回コースは、2日間実施し両日とも95名の参加があった。今後このプログラムの実施と評価を行っていく。
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Research Products
(7 results)